NZ中銀、14日の利下げに現実味 市場は76%織り込み
ロイター / 2024年8月13日 9時27分
ニュージーランド準備銀行(中央銀行、写真)がインフレ鈍化や失業率上昇、景気低迷を背景に、8月14日の会合で利下げに踏み切るとの観測が高まっている。2022年11月、ウェリントンで撮影(2024年 ロイター/Lucy Craymer)
[ウェリントン 12日 ロイター] - ニュージーランド準備銀行(中央銀行)がインフレ鈍化や失業率上昇、景気低迷を背景に、14日の会合で利下げに踏み切るとの観測が高まっている。
先週実施したロイター調査ではアナリスト31人中19人が金利据え置きを、12人が25ベーシスポイント(bp)の利下げを予想。いずれにしても五分五分の状況との見方が多かった。
市場が織り込む利下げ確率は76%と、中銀が8日発表した調査で第3・四半期の期待インフレ率が3年ぶりの低水準となったことを受けて上昇した。
NZ中銀は5月に示したフォワードガイダンスで、2025年半ばより前に金利が低下する可能性は低いとの見方を示しており、今週利下げに踏み切れば、見通しより1年早くなる。
バンク・オブ・ニュージーランドのスティーブン・トプリス調査部長は「NZ経済は縮小し、余剰能力が急速に増え、失業率はピークからかなり低下しており、これがインフレ圧力を弱めている」と指摘。重要な点として、賃金上昇の鈍化が非貿易財の根強いインフレを抑えるのに寄与するとの見方を示した。その上で「金利を現時点で引き下げられる条件が整ったと考えている」と述べた。
ウェストパックの業界エコノミスト、ポール・クラーク氏は中銀が今回は金利を据え置きつつも、年内利下げの構えを示し、来年の金利見通しを大幅に下方修正すると予想した。
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