短期金融市場の流動性「潤沢」、9月末の市場圧力巡りNY連銀高官
ロイター / 2024年11月13日 9時32分
ニューヨーク連銀(写真)の高官は11月12日、金融市場のボラティリティー(変動率)が9月末に高まったことについて、短期金融市場の流動性は潤沢に保たれており、不足感が原因ではないと指摘、連邦準備理事会(FRB)がバランスシート縮小を続けることは妥当との認識を示した。2019年3月、ニューヨークで撮影(2024年 ロイター/Brendan McDermid)
Michael S. Derby
[ニューヨーク 12日 ロイター] - ニューヨーク連銀の高官は12日、金融市場のボラティリティー(変動率)が9月末に高まったことについて、短期金融市場の流動性は潤沢に保たれており、不足感が原因ではないと指摘、連邦準備理事会(FRB)がバランスシート縮小を続けることは妥当との認識を示した。
FRBの公開市場操作を実施する口座の運用責任者であるロベルト・ペルリ氏は講演原稿で、銀行の準備預金残高が潤沢であることを示すかなりの証拠があると語った。
「われわれは市場動向に細心の注意を払っているが、われわれが金融政策を効率的かつ効果的に実施し続ける上で、明白で予見可能なリスクはほぼない」と強調した。
FRBは2022年以降実施している量的引き締め(QT)により、ピーク時に9兆ドルだった資産規模は足元で7兆ドルまで減少している。
四半期末に当たる9月の最終営業日に市場の緊張度が高まったことについて、資金需給の逼迫感を示すもので、QTの早期終了を正当化し得るとの見方が市場の一部にある。
ペルリ氏は、四半期末の圧力は抑制されていたとし、国債などを担保に資金供給する常設レポ制度の利用は歴史的に見て控えめだったと説明。レポ金利の上昇は緩やかで秩序立っており、流動性が低下し、国債の純発行額が増え続ける中、短期金融市場が正常化しつつある兆候だと語った。
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