1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

自動運転車の衝突報告義務、米政権移行チームが撤廃勧告 テスラに有利か

ロイター / 2024年12月13日 20時22分

 トランプ次期米大統領の政権移行チームは、先進運転支援技術や自動運転技術を搭載した車両の衝突事故の報告を義務付ける米道路交通安全局(NHTSA)の指令について、撤廃を勧告した。写真はイーロン・マスク氏。米議事堂で5日撮影(2024年 ロイター/Benoit Tessier)

Jarrett Renshaw Rachael Levy Chris Kirkham

[13日 ロイター] - トランプ次期米大統領の政権移行チームは、先進運転支援技術や自動運転技術を搭載した車両の衝突事故の報告を義務付ける米道路交通安全局(NHTSA)の指令について、撤廃を勧告した。「過剰な」データ収集だと主張している。

ロイターが入手した文書で明らかになった。

トランプ氏に多額の献金をしてきた実業家のイーロン・マスク氏が経営する電気自動車(EV)大手テスラは、この指令に反対しており、撤廃されれば同社が特に恩恵を受けるとみられるが、運転支援技術を調査・規制する政府の能力が低下する恐れもある。

この勧告の作成にマスク氏が関与していたかは不明。撤廃が実現するかも明らかではない。

テスラを除く大手自動車メーカーが加盟する米国自動車イノベーション協会も、この指令の負担が重すぎると批判していた。

ロイターの分析によると、10月15日までにNHTSAに報告された死亡事故45件のうち40件はテスラの車両だった。

NHTSAは声明で、衝突データは新しい自動運転技術の安全性を評価する上で極めて重要だと主張。NHTSAの元職員2人によると、昨年のテスラ車のリコールにつながった運転支援機能の調査では、衝突データが極めて重要な役割を果たし、データがなければ安全性の問題が浮き彫りになった衝突パターンを容易には識別できなかったという。

NHTSAの指令では、衝突の30秒以内に先進運転支援技術や自動運転技術が使われていた場合などに、自動車メーカーに事故の報告を義務付けている。

自動運転を専門とするサウスカロライナ大学のブライアント・ウォーカー・スミス教授(法学)によると、テスラは他の自動車メーカーでは行っていないリアルタイムの衝突データを収集しており、他社よりも「はるかに多くの割合で事故を報告している」とみられる。

また、テスラは運転支援技術を搭載した車両が多く、ドライバーがそうしたシステムを利用する頻度も高いため、運転支援技術が絡む事故の頻度が高くなる可能性があるという。

政権移行チームは、NHTSAの指令撤廃に加え、自動運転車の規制を「自由化」し、「(業界の)発展を実現する最小限の規制」を施行することも勧告している。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください