プラダがヴェルサーチ買収の可能性検討、シティと評価＝関係筋

イタリアの高級ブランド、プラダが、ファッショングループ、ヴェルサーチの買収を検討し、シティと買収について評価していたことが明らかになった。関係筋１人が１０日明らかにした。チューリヒのプラダ店舗で２０１６年１０月撮影（２０２５年　ロイター/Arnd Wiegmann）

［ミラノ　１０日　ロイター］ - イタリアの高級ブランド、プラダが、ファッショングループ、ヴェルサーチの買収を検討し、シティと買収について評価していたことが明らかになった。関係筋１人が１０日明らかにした。

ヴェルサーチは、米高級ブランドコングロマリット、カプリ・ホールディングスの傘下にある。

プラダが現在もヴェルサーチ買収を検討・評価しているのかは確認できなかった。

バーンスタインのアナリストは、「ポジティブな見方をすれば、ヴェルサーチとプラダはまったく異なる消費者に対応している」と指摘。ヴェルサーチの価値は負債を除き１７億５０００万ドルから２１億９０００万ドルと見積もっている。

一方で、プラダは１９９０年代後半に２ブランドを買収し数年後に売却するなど、過去に手痛い買収事例があると述べた。またプラダの課題として流通の再編を挙げた。

ファッションブランドの「コーチ」などを保有する米タペストリーは昨年１１月、カプリを８５億ドルで買収する計画を撤回。

複数の関係筋によると、カプリはこれを受けて、ヴェルサーチや高級靴メーカーのジミー・チュウの売却を含めた戦略的選択肢を検討するため、バークレイズと助言契約を結んだ。ある関係者はカプリ全体が売りに出される可能性も否定しなかった。

ロイターの取材に対し、プラダ、バークレイズ、シティはコメントを控えた。カプリのコメントは得られていない。

先月、業界誌「ウィメンズ・ウェア・デーリー」は、カプリが傘下ブランド「マイケル・コース」の再建計画に集中するために、ヴェルサーチやジミー・チュウなどの買い手探しに動いていると報じていた。