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サウジ近く新たな起債か、減産合意で石油収入はさらに目減り

ロイター / 2020年4月14日 7時51分

サウジアラビアは、近く国際金融資本市場で新たな起債に乗り出す公算が大きい。原油価格急落で既に打撃を受けている石油収入が、12日の主要産油国間の減産合意でさらに目減りする恐れがあるためだ。4人の銀行筋が明らかにした。写真はサウジアラムコの精油施設。2018年5月ラアス・タンヌーラで撮影(2020年 ロイター/Ahmed Jadallah)

[ドバイ 13日 ロイター] - サウジアラビアは、近く国際金融資本市場で新たな起債に乗り出す公算が大きい。原油価格急落で既に打撃を受けている石油収入が、12日の主要産油国間の減産合意でさらに目減りする恐れがあるためだ。4人の銀行筋が明らかにした。

サウジ政府は今年3月に債務上限を国内総生産(GDP)の30%から50%に引き上げた。また隣国のカタールとアブダビ首長国は先週、合計170億ドルの債券発行を成功させた。

債券バンカーの1人は「(サウジにとってはカタールとアブダビに続いて起債するのが)妥当な次のステップだ」と述べた。ただ今回の減産合意に対する原油市場の反応をしばらく見守る可能性もあるとみている。

石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどOPEC非加盟産油国で構成するOPECプラスは12日、生産量を5月と6月に日量970万バレル削減することに合意した。これに基づいてサウジが減産を実行すると、原油価格を平均1バレル=40ドルとした場合、今年の石油収入が400億ドル近く下振れする可能性があるとアナリストが試算した。

その上、減産しても原油価格の上昇余地は限定的になりかねない。アブダビ商業銀行のチーフエコノミスト、モニカ・マリク氏は、970万バレルの減産では新型コロナウイルスの大流行に伴う世界的な需要急減に対処するには不十分だと指摘。ゴールドマン・サックスは今後数週間原油価格は下がり続けると予想している。

サウジ政府が今年の予算に盛り込んだ石油収入の予想額は5130億リヤル(1364億7000万ドル)。想定原油価格は公表していないが、一部のアナリストは55バレルではないかとみている。

一方で地元銀行Al Rajhi Capitalによると、今回合意した生産水準と40ドルという平均価格を前提にすると、石油収入は3420億リヤルにとどまる。同行は当初、石油収入を4870億リヤルと見込んでいた。

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