WHO「多くの国が間違った方向に」、コロナさらに深刻化も
ロイター / 2020年7月14日 2時37分
世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は13日、各国が予防措置を徹底しなければ、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は「深刻化の一途をたどる」と警告した。ジュネーブで2月撮影(2020年 ロイター/Denis Balibouse)
[ジュネーブ/チューリヒ 13日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は13日、各国が予防措置を徹底しなければ、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は「深刻化の一途をたどる」と警告した。
テドロス事務局長は、「あまりにも多くの国が間違った方向に進んでいる」と懸念を表明。「予見可能な将来においてオールドノーマル(これまでの標準)に戻ることはない。多くの懸念が存在する」とし、「基本的なことが守られなければ、パンデミックは悪化の一途をたどる」と警鐘を鳴らした。
WHOで緊急事態対応部門を統括するマイケル・ライアン氏は、米州の一部において感染拡大が制御できなくなっている地域で限定的なロックダウン(都市封鎖)が必要になる可能性があると指摘。感染拡大を受け閉鎖されている学校は状況が改善すれば再開できると述べ、学校再開を巡る問題を政治問題化しないよう訴えた。
ロイターの集計によると、世界の新型コロナウイルス感染者は同日、1300万人を突破。感染者数は8日に1200万人に達した後、わずか5日で新たな節目を付けた。この水準は深刻な季節性インフルエンザの感染者数の約3倍。
テドロス事務局長は、12日の新規感染者が世界で23万人に達したと明らかにした上で、うち80%は10カ国、50%はわずか2国の感染者だと指摘した。
米国で感染が再拡大する中、トランプ大統領は11日、これまで着用を拒んできたマスクを公の行事で初めて着用した。
テドロス事務局長によると、トランプ大統領が表明しているWHO脱退を巡り、WHOは米国から正式な通告は受け取っていないという。
*内容を追加しました。
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