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トヨタが満額回答、初任給全職種引き上げ 生産性の追求1年凍結

ロイター / 2024年3月13日 14時11分

 3月13日、トヨタ自動車は、2024年春季労使交渉(春闘)の第4回労使協議会で、労働組合の要求に満額で回答した。愛知県豊田市の工場で2019年撮影(2024年 ロイター/Joe White)

[東京 13日 ロイター] - トヨタ自動車は13日、2024年春季労使交渉(春闘)の第4回労使協議会で、労働組合の要求に満額で回答した。若手に厚く配分するため、全職種で新入社員の初任給を引き上げ、定年後再雇用者の処遇向上や65歳以上の再雇用推進も示した。

職場を健全化するため、能率・生産性などの指標による管理も1年間凍結する。

トヨタの満額回答は4年連続。労組は比較可能な1999年以降で最高水準の賃上げを要求していた。

東崇徳総務・人事本部長は、満額回答の背景について「物価上昇の影響をしっかりカバーしていく。その影響の大きい家族世帯は家族手当(の引き上げ)でサポートする。若手に対しては処遇水準も見直していく」と述べた。さらに、仕入先や販売店など各社の判断としつつ、トヨタの満額回答が関係先企業にも波及すると良い、との思いも語った。

初任給の具体的な引き上げ額は今後決めるが、東氏は、競合他社や他産業に比べ「競争力のある水準に見直す」と説明。また、若手の仕事のやりがいは「賃金だけでなく、チャレンジできる場があるのか」なども重要で、成長を実感できるような仕事内容を考えていく、とした。

一方、ベテランのスキルも現場でもっと生かしてもらえるよう、再雇用人材の処遇改善や職場ニーズに基づく65歳以上の雇用継続・再雇用も進める。

トヨタはまた、「一律の数値目標が無理を重ねることにつながっている」という現場の課題を受け、能率・生産性などの指標管理を1年間凍結することも決めた。

今後、生産性やアウトプットが低下する可能性があるが、従業員は若手や高齢者、新卒やベテランなど働き手がさまざまで、時短勤務や育休などの働き方も多様化しており、東氏は「誰もが働きやすい生産ラインの運営や設備投資も並行して行う」と指摘、「生産性を失うことなく、『真の生産性』を確認」して新たな活動につなげたいと話した。

トヨタ労組の要求額は定期昇給分とベースアップ(ベア)に相当する賃金改善分を含む総額で1人当たり月7940円―2万8440円。年間一時金(賞与)も7.6カ月分と昨年の6.7カ月分を上回る過去最高を求めていた。

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