中国、一段の積極財政が必要─劉昆財政相＝人民日報

　５月１４日、中国共産党機関紙、人民日報は、一段の積極的な財政政策が必要だとする劉昆財政相（写真）のコメントを掲載した。写真は北京で昨年９月撮影（２０２０年　ロイター／Florence Lo）

［上海　１４日　ロイター］ - １４日付の中国共産党機関紙、人民日報は、一段の積極的な財政政策が必要だとする劉昆財政相のコメントを掲載した。

市場では、新型コロナウイルス感染拡大で大きく打撃を受けた企業や個人を支援するため、政府が間もなく大型の景気刺激策を発表するとの期待が高まっている。

同財政相は「現在、中国の経済・社会発展は依然として大きな不確実性に直面しており、景気の下押し圧力はまだ増大している」と指摘。「経済への下押し圧力をヘッジするため、より積極的な財政政策が実際に必要とされている」と述べた。

全国人民代表大会（全人代、国会に相当）が２２日に開幕するのを控え、アナリストらは、全人代がさらなる企業支援策や財政赤字目標の引き上げ、地方政府による債券発行の拡大を承認すると広く予想している。

同財政相は雇用の確保と創出が最優先課題だとし、一段の減税が企業を支援すると指摘した。また、アフリカ豚熱の影響で大幅に減少している豚肉生産回復に向けた手段を講じるなど、政府は食料および主要農産品の供給を保証するとした。

また新型ウイルスの感染拡大で第１・四半期の歳入が前年同期比で減少したことを明らかにした。通年でも歳入減になるとの見通しを示した。