タイ政府、首都のデモ受け緊急措置 5人以上の集会禁止

　１０月１５日、タイ政府は、抗議デモの過熱を防ぐ緊急措置として、首都バンコクでの５人以上の集会を禁止した。写真は１４日にバンコクで行われた反政府デモ（２０２０年　ロイター／Jorge Silva）

［バンコク　１５日　ロイター］ - タイ政府は１５日、抗議デモの過熱を防ぐ緊急措置として、首都バンコクでの５人以上の集会を禁止した。

政府の発表文書によると、「恐怖を生み出す恐れ」や、国家の安全保障に悪影響を与える、国民の士気を低下させる恐れのあるニュースやオンラインメッセージの発信も禁止される。また、当局が指定した地区へのアクセスも禁じられる可能性がある。

これらの緊急措置は現地時間の１５日午前４時から適用。

バンコクでは前日、デモ隊が首相府の周囲を占拠し、国王の車列を妨害するなど、抗議活動が激しくなっていた。

国営テレビは「こうした状況を効果的に終わらせ、速やかに平和と秩序を実現するため、緊急措置が極めて必要になっている」と表明した。

「情報を意図的にゆがめ、国家安全保障や平和と秩序に悪影響を及ぼす誤解を生むようなメッセージを含むニュースなどのメディア、電子情報の発信」も禁じられる。

バンコクでは１４日、数万人がデモ行進を実施。プラユット首相の辞任、新憲法の制定、国王の権限縮小を求めた。

１３日にはバンコクで、デモ隊が国王の車列に叫び声を上げたほか、１４日には一部のデモ隊がスティダー王妃の車列を妨害。車列を護衛していた警官に「出ていけ」と叫んだ。

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