米経済にインフレリスク、不均衡による物価上昇を懸念=ダラス連銀総裁
ロイター / 2021年5月15日 5時59分
[14日 ロイター] - 米ダラス地区連銀のカプラン総裁は14日、労働力と一部のモノの需給不均衡に起因する物価上昇に懸念を示した。
カプラン総裁は、労働力や一部のモノを巡る需給不均衡の解消にはしばらく時間がかかると指摘。需給不均衡がインフレ高進につながるかどうか、注意深く見守っていると述べた。
その上で、新型コロナウイルスによるパンデミック(世界的大流行)から回復し始め、「大幅な進展」が得られていると一段と明確になれば、テーパリング(量的緩和の縮小)を巡る討議を始める必要があるとの考えを示した。
多くの連邦準備理事会(FRB)当局者は、物価に対する上昇圧力は一過性のものとの見解を表明。ただ、はっきりした物言いで知られるカプラン総裁は往々にして他のFRB当局者と異なる見解を表明することがあり、今回も一過性のものか確信できないと表明。「どの程度継続するかによるが、インフレ見通しに根強く反映され始めるか分からない。インフレ見通しが上向き、2%にしっかりととどめるとの目標に整合的でない水準にインフレが上昇する可能性がある」とし、「こうしたことを懸念している。これが自分にとってのリスクになっている」と述べた。
また、世界的な半導体不足の影響を受けている産業では、問題解決に最大2年かかるとの見方も出ていると指摘。半導体だけでなく、他の多くの産業でもどの程度ボトルネックが続くのか分からないとし、「一段の財政政策が実施され、一部の製品に対する需要が高まる可能性がある。こうしたことが実際に不確実性につながっている」と語った。
IIIキャピタル・マネジメントのチーフエコノミスト、カリム・バスタ氏は投資家への報告書で「供給に対する衝撃がインフレ見通しに影響を及ぼさない限り、中央銀行は通常は重視しない」と指摘。ただ「インフレ見通しがかなり揺れ動いているにもかかわらず、これだけ多くのFRB当局者が『しっかりと抑制されている』と発言しているのは驚きだ。奇跡的に現在の水準にとどまれば、しっかりと抑制されていることになるが、現実は異なるように見える」と述べた。
この記事に関連するニュース
ランキング
-
1選考結果公表、フライング=HPで閲覧可能に―カー・オブ・ザ・イヤー
時事通信 / 2024年12月5日 19時20分
-
2年末年始の国内旅行費用 2年連続過去最高1人当たり4万3000円 去年より2000円増 旅行者の数は横ばい JTB調査
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年12月5日 16時37分
-
3中国自治区の業界ユニクロに反発 新疆綿の使用再開を期待
共同通信 / 2024年12月5日 17時9分
-
4「106万円の壁」巡り「労働時間要件も撤廃を」…UAゼンセン会長が要望
読売新聞 / 2024年12月5日 23時59分
-
5為替相場 6日(日本時間 7時)
共同通信 / 2024年12月6日 7時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください