1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

NY市場サマリー(14日)ドル下落・債券利回り低下、FRB議長証言受け

ロイター / 2021年7月15日 7時12分

[14日 ロイター] -

<為替> ドルが下落。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が下院委員会での証言でハト派姿勢を維持したことが材料視された。

パウエル議長は下院金融サービス委員会の公聴会で証言し、量的緩和縮小の開始など、支援策の解除は「まだ先」との見解を示した上で、「景気回復が完了するまで」、FRBは金融政策を通じて経済に「強力な支援」を提供すると表明した。インフレの高まりについては一過性という認識を改めて示した。

朝方発表された6月の米卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前年同月比で7.3%上昇と、10年半ぶりの大幅な伸びを記録した。

同統計を背景に、主要通貨に対するドル指数は一時、92.832まで上昇し、先週付けた3カ月ぶり高値に迫った。その後は値を消し、終盤の取引では0.43%安の92.404。

ドルは対ユーロで0.45%下落し、1.183ドル。一時、4月5日以来の高値を付ける場面もあった。

ニュージーランド(NZ)ドルは対米ドルで1.29%上昇。NZ準備銀行(中央銀行)は14日、大規模資産買い入れ(LSAP)プログラムに基づく追加的な資産購入を23日から停止すると発表。中銀が早期に利上げに動くとの見方が広がった。

金融政策の先行きに格差が生じる中、豪ドル/NZドルは0.74%安の1.0636NZドルと、6月初旬以来の安値を付けた。

カナダドルは0.04%安。カナダ銀行(中央銀行)は14日、政策金利を過去最低水準に据え置く一方、量的緩和の縮小を決定。フォワードガイダンスは維持し、経済に内在するスラック(需給の緩み)は22年下半期に吸収されるとの見方を変えなかった。

<債券> 米債利回りが低下した。パウエルFRB議長がインフレ高進は一時的との見方を改めて示したことを受けた。

指標10年債利回りは6ベーシスポイント(bp)低下の1.356%。2年債と10年債の利回り差は112bpに縮小した。

物価連動国債(TIPS)と通常の国債の利回り差、いわゆるブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は、5年物が2.56%と、13日の2.60%から低下した。

<株式> S&P総合500種が日中最高値を付け、プラス圏で終了した。インフレ懸念とパウエルFRB議長の議会証言の内容とのバランスを取ろうとする動きが出る中、不安定な取引となった。

S&Pの主要11セクターでは公益事業、不動産、主要消費財が約0.9%高と上げを主導。エネルギーは約3%下落した。

S&Pは年初来約16%上昇していることから、多くの投資家は上昇の勢いが失速する可能性を懸念しており、市場の支援材料となり得る企業決算に注目している。

アップルは2.4%上昇し、最高値を付けた。同社はサプライヤーに次期iPhoneの生産を約20%拡大させたい意向だというブルームバーグの報道が材料。

マイクロソフトも0.5%上昇し、最高値を更新。基本ソフト(OS)「​ウィンドウズ」をクラウドベースのサービスとして提供すると発表したことが好感された。

マイクロソフトとアップルはS&Pを押し上げた。

この日に第2・四半期決算を発表したバンク・オブ・アメリカ(BofA)は2.5%安。決算で低金利の影響を受けやすいことが示された。

ウェルズ・ファーゴ(Wファーゴ)は4%上昇。14日発表した第2・四半期決算は前年同期の赤字から黒字に転換し、利益が市場予想を上回った。

シティグループも第2・四半期利益が予想を上回ったものの、株価は0.3%安となった。

航空大手アメリカン航空は3%高。第2・四半期のキャッシュフローが新型コロナウイルス流行開始以降で初めてプラスになるとの見通しを示した。

カナダのスポーツ衣料大手ルルレモン・アスレティカは1.7%上昇。ゴールドマン・サックスが同社株について強気な見方を示した。

<金先物> 続伸した。パウエルFRB議長の議会証言を受けて金融緩和策の早期縮小観測が後退。米長期金利が低下し、ドルが下落する中、金塊は買いが優勢となった。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比15.10ドル(0.83%)高の1オンス=1825.00ドル。

<米原油先物> 石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の増産協議妥結の報道を受けて売りがかさみ、反落した。米国産標準油種WTIの中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比2.12ドル(2.82%)安の1バレル=73.13ドルだった。9月物は2.05ドル安の72.64ドルとなった。

ロイターは、サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)が14日、石油の増産協議で妥結したと報道。OPECプラスは月内にも協議を再開し、8月以降の段階的な増産で合意する見通しとなった。これを受けて、需給の不均衡に対する警戒感が広がり、原油は売りが先行した。

また、米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間石油在庫統計では、ガソリン在庫が100万バレル増と、市場予想(180万バレル減)に反しての積み増しとなった。市場では、夏のドライブシーズンにもかかわらず、ガソリン需要が鈍いと受け止められ、原油の売り圧力となった。

ドル/円 NY終値 109.99/110.02

始値 110.50

高値 110.51

安値 109.94

ユーロ/ドル NY終値 1.1835/1.1839

始値 1.1796

高値 1.1838

安値 1.1798

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 109*00.50 1.9737%

前営業日終値 107*17.00 2.0370%

10年債(指標銘柄) 17時05分 102*17.00 1.3492%

前営業日終値 101*29.50 1.4150%

5年債(指標銘柄) 17時05分 100*12.50 0.7945%

前営業日終値 100*04.25 0.8480%

2年債(指標銘柄) 16時58分 99*25.75 0.2250%

前営業日終値 99*23.88 0.2550%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 34933.23 +44.44 +0.13

前営業日終値 34888.79

ナスダック総合 14644.95 -32.70 -0.22

前営業日終値 14677.65

S&P総合500種 4374.30 +5.09 +0.12

前営業日終値 4369.21

COMEX金 8月限 1825.0 +15.1

前営業日終値 1809.9

COMEX銀 9月限 2627.1 +13.1

前営業日終値 2614.0

北海ブレント 9月限 74.76 ‐1.73

前営業日終値 76.49

米WTI先物 8月限 73.13 ‐2.12

前営業日終値 75.25

CRB商品指数 213.3793 ‐0.7391

前営業日終値 214.1184

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください