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中国の21年原油輸入、20年ぶりに減少

ロイター / 2022年1月14日 15時28分

 中国税関総署が14日に発表した2021年の原油輸入は前年比5.4%減少した。年間ベースで減少したのは01年以来。写真は広東省・珠海の港。2018年10月撮影(2022年 ロイター/Aly Song)

[シンガポール 14日 ロイター] - 中国税関総署が14日に発表した2021年の原油輸入は前年比5.4%減少した。年間ベースで減少したのは01年以来。

政府が国内の過剰な燃料生産を抑制するため、製油業者を取り締まったことに加え、大量の在庫が積み上がっていたことが背景。

12月の輸入は4614万トン。前年比で4月以来初の増加となった。独立系製油業者が21年の輸入枠の利用を急いだ。

21年の輸入は5億1298万トン。20年は5億4239万トンだった。

原油輸入は中国政府が独立系製油所向けの輸入割当制を導入した15年以降、年間平均で10%近く増加していた。その間の世界の原油輸入量増加分の44%を中国が占め、世界の需要のけん引役を担った。しかし、当局は昨年、独立系製油所の脱税や不正な輸入枠取引への監視を強め、国内の精製活動を抑えるために燃料輸出枠も削減。これらの措置を受け、原油輸入が減速しているとロイターは昨年報じていた。

12月の1日当たりの輸入は1087万バレルと、3月以降で最高。

20年は原油安を背景に在庫を積み増す動きが広がったほか、新型コロナウイルス禍からの回復で需要が急増した。21年は原油価格が上昇、燃料需要も鈍化した。

英コンサルティング会社FGEのアナリストは「原油価格上昇と市場の『逆ざや』構造が、コモディティー相場の過熱を冷やす政府の戦略と相まって昨年の原油輸入を押し下げた」と分析した。逆ざやは決済時期が近い期近物が期先物より割高になる現象。

英コンサルティング会社エネルギー・アスペクツのアナリストは、昨年通年で推計7000万─9000万バレルの原油在庫の取り崩しがあったと指摘。9月に行われた原油備蓄の入札が含まれるとした。

一方、中国の液化天然ガス(LNG)を含む天然ガス輸入は21年全体で19.9%増え、過去最高の1億2136万トンに達した。

伸び率は前年の5.3%から加速。中国は上半期を中心にLNGを大量に買い付け、日本を抜いて世界最大のLNG輸入国になった。

中国の精製済み燃料輸出は21年に前年比2.4%減の6031万トンと、15年以来初めて減少した。国内の過剰な精製活動を抑えるために政府が輸出枠を削減した。12月単月では前年同月比45%減の323万トンと、20年7月以来の低水準となった。

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