欧米企業の投資先、中国からインドなどに切り替え続く=報告
ロイター / 2023年9月14日 10時54分
ロジウム・グループが13日発表したリポートによると、欧米企業が中国から他の途上国に投資先を切り替える動きが続いている。最も多くの資金を集めているのがインドで、次いでメキシコ、ベトナム、マレーシアの順だ。写真は北京で7月撮影(2023年 ロイター/Thomas Peter)
Joe Cash
[北京 13日 ロイター] - ロジウム・グループが13日発表したリポートによると、欧米企業が中国から他の途上国に投資先を切り替える動きが続いている。最も多くの資金を集めているのがインドで、次いでメキシコ、ベトナム、マレーシアの順だ。
世界全体の経済成長に対する中国の寄与度は高まり続けている。それでも欧米企業が中国に背を向ける背景には、同国の事業環境や景気回復ペース、政治情勢を巡る強い懸念がある。
リポートで示された欧米企業による発表ベースのインド向け「グリーンフィールド投資(現地法人を新規設立して工場や販路を整備すること)」は2021─22年に約650億ドル、400%も急増した。一方18年に1200億ドルまで膨らんだ中国向けは、昨年200億ドル弱に落ち込んだ。
欧米企業によるグリーンフィールド投資拡大は、加工品や半導体など地政学的に慎重な対応が必要なコモディティーの調達における選択肢を確保するとともに、サプライチェーン(供給網)での中国依存を減らす狙いがある、とリポートは指摘する。
ロジウムは「(投資先の)多様化が大きく進んでいる」と分析。ただ中国は世界的なサプライチェーンの中心的存在である以上、先進諸国がいわゆる「デリスク(リスク低減)」を達成するには何年もかかるとみている。
また欧米企業が投資している各市場が中国の貿易や投資に大きく依存している以上、これらの企業の中国事業自体が急速に縮小する公算は小さく、世界全体の輸出や工業生産、サプライチェーンで中国のシェアが高まり続けてもおかしくないという。
この記事に関連するニュース
-
貿易・投資の構造に分断と再編の兆し、2024年版「ジェトロ世界貿易投資報告」発表(世界)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月26日 15時10分
-
2025年以降の投資促進に向け、ASEAN事務局が各国ビジネス協議会と議論(ASEAN、タイ)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月25日 1時25分
-
台湾企業、供給網を中国からインドへ移行=貿易団体会長
ロイター / 2024年7月17日 11時14分
-
アップルが中国から手を引く理由...iPhone製造の中心はインドへ?
ニューズウィーク日本版 / 2024年7月12日 12時39分
-
2023年のサブサハラ・アフリカの郷里送金受取額は前年比0.3%減の540億ドル(アフリカ、ナイジェリア、ケニア、ガーナ、ジンバブエ、セネガル、コンゴ民主共和国、ウガンダ)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月3日 0時5分
ランキング
-
1「キャンプブーム」は終わった アウトドア業界はどの市場に“種”をまけばいいのか
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月31日 7時30分
-
2「身代金」「初動対応」、"KADOKAWA事件"の教訓 凄腕ホワイトハッカーが語る日本企業への警告
東洋経済オンライン / 2024年7月31日 8時0分
-
3【速報】日銀が追加利上げを決定 政策金利0.25%程度に 長期国債買い入れは26年1~3月に月間3兆円程度に
日テレNEWS NNN / 2024年7月31日 13時12分
-
4日銀、追加利上げ決定=政策金利0.25%に―国債購入、月3兆円に段階縮小
時事通信 / 2024年7月31日 13時44分
-
5トヨタ自動車、国交省「是正命令」受け謝罪 型式指定不正の原因は「現場と経営の両面」体制見直しへ
ORICON NEWS / 2024年7月31日 17時47分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)