カナダのトルドー首相、国民の不満認めるも辞任観測否定

　９月１３日、カナダのトルドー首相（中央）は、支持率低迷を受けて辞任するとの観測を否定、多くの仕事が残されていると主張した。ただ国民が生活費に不満を持っていることは認めた。オタワで昨年１０月撮影（２０２３年　ロイター／Blair Gable）

［オタワ　１３日　ロイター］ - カナダのトルドー首相は１３日、支持率低迷を受けて辞任するとの観測を否定、多くの仕事が残されていると主張した。ただ国民が生活費に不満を持っていることは認めた。

世論調査によると、９年間政権の座にある与党・自由党は、支持率で野党・保守党に大きく引き離されており、今選挙が行われれば政権を失うとみられている。

トルドー首相は２０２５年１０月まで政権を存続させることで新民主党と合意しているが、合意に拘束力はなく、合意が崩壊する可能性もある。

トルドー氏は辞任を検討しているかとの記者団の質問に「次の選挙まであと２年ある。私は仕事を続ける」と発言。「やるべき重要な仕事がたくさんある。仕事に熱意をもって粘り強く取り組んでいる」と述べた。

保守党は、政府が無謀な支出を通じてインフレをあおっており、住宅がますます手の届かないものになっていると批判。

トルドー氏は「全国で不満の声が上がっている。生活費は非常に大きな困難を引き起こしている」と認めた上で、課題にどのように取り組むのが最善か率直な議論を進めていくと述べた。