英当局、国家安保法違反で3人逮捕 香港長官「でっち上げ」非難

　５月１４日、 香港の李家超（ジョン・リー）行政長官（写真）は、英国で香港の対外情報機関に協力した容疑で香港政府の出先機関の幹部ら３人が逮捕されたことについて、英当局に十分な情報提供を求めると述べた。香港で４月撮影（２０２４年　ロイター/Lam Yik）

James Pomfret　Jessie Pang

［香港　１４日　ロイター］ - 香港の李家超（ジョン・リー）行政長官は１４日、英国で香港の対外情報機関に協力した容疑で香港政府の出先機関の幹部ら３人が逮捕されたことについて、英当局に十分な情報提供を求めると述べた。

英警察は、国家安全保障法違反で在ロンドン香港経済貿易代表部（ＨＫＥＴＯ）の幹部、英国と中国の二重国籍の国境警備隊員、元英海兵隊員の３人を起訴した。

起訴状によると、３人は昨年１２月から５月にかけて英国での情報収集や監視のほか、住居侵入で「外国による干渉」を行ったとしている。

李行政長官は記者団に、逮捕されたＨＫＥＴＯ幹部が大学の同級生だと確認した。在ロンドン中国大使館の声明を引用し、香港政府に対する「英国の事件のでっち上げと不当な非難」と指摘した。

英国で香港民主活動家の監視などの活動をしたかとの質問には直接回答しなかった。

ＨＫＥＴＯは米、英、独、オーストラリア、カナダなど１４の拠点を持つ。米議会では、中国の影響を広める活動拠点だとして外交特権の剥奪を求める法案が出されている。

香港は、ＨＫＥＴＯは政治活動を行っていないと主張している。

李行政長官は、世界各地のＨＫＥＴＯの業務を妨害する試みは自由貿易と自由経済に反すると指摘した。