ECB、指標が予想通りなら利下げ継続可能=ラトビア中銀総裁
ロイター / 2024年6月14日 19時0分
6月14日、 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのカザークス・ラトビア中銀総裁(写真)はインフレが想定通り鈍化し続ければ、ECBはおおむね市場の予想通りに利下げを続けることができるとの見通しを示した。リガで2022年9月撮影(2024年 ロイター/Ints Kalnins)
Francesco Canepa
[ドブロブニク(クロアチア) 14日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのカザークス・ラトビア中銀総裁は14日、インフレが想定通り鈍化し続ければ、ECBはおおむね市場の予想通りに利下げを続けることができるとの見通しを示した。
クロアチアのドブロブニクで開催された会議の合間にロイターのインタビューに応じた。
インフレ率は今年横ばいで推移するが、来年は目標の2%に近づくと引き続き考えていると述べ、今後も期待通りのデータが続ければ、一段の利下げが正当化されるとの考えを示した。
「不確実性は依然として高いが、もちろんインフレは下降傾向にある」とし「引き締めをある程度緩和することが可能だが一定程度は維持し、データを見ながら会合ごとに動くべきだ」と述べた。
市場では年内に25ベーシスポイント(bp)の利下げが1─2回、来年はさらに2回行われると予想されている。カザークス氏は予想は妥当のようだが、政策決定は「自動操縦ではない」と語った。
賃金の伸びや、企業が賃金上昇を吸収できるか、あるいは顧客に転嫁するかなど、まだ多くの変数があると指摘。「まだ決まったわけではないので、比較的慎重な姿勢を続けるつもりだ」と述べた。
先月のユーロ圏の賃金と物価に関する指標は予想以上に力強い内容となったが、カザークス氏は「1つか2つ」のデータに過剰に反応しないよう求めた。
「データはおおむね予想通りだった」とし、変化が持続的で大きくなければ基本シナリオから外れたとは言えないとの考えを示した。
ECBが方向転換し利上げを検討するためには、地政学的な出来事など大きな外的ショックがなければならないと述べた。
「しかし基本シナリオの範囲内なら方向性は比較的明確で、問題はペースと水準だけだ。データを見ればそれについて知ることができる」と語った。
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