街角景気12月は0.5ポイント上昇、旅行関連や季節商品が押し上げ
ロイター / 2025年1月14日 15時7分
内閣府が1月14日に発表した12月の景気ウオッチャー調査は現状判断DIが49.9となり、前月から0.5ポイント上昇した。2カ月連続プラス。景気判断は「緩やかな回復基調が続いている」で維持した。写真は都内で2017年撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
Kentaro Sugiyama
[東京 14日 ロイター] - 内閣府が14日に発表した12月の景気ウオッチャー調査は現状判断DIが49.9と、前月から0.5ポイント上昇した。インバウンドなどの観光関連が引き続き好調で、冬物衣料や暖房器具など季節商品も押し上げに寄与した。エネルギー価格の上昇などへの懸念もあり、先行きは小幅な低下が見込まれている。
現状判断DIは2カ月連続でプラスとなったが、指数の水準は必ずしも高くなく、大きな基調は変わっていない。内閣府は景気判断を「緩やかな回復基調が続いている」で据え置いた。
指数を構成する3部門では、家計動向関連と企業動向関連DIが0.6ポイント上昇した一方、雇用関連が0.2ポイント低下した。回答者からは「駅などの交通拠点の店舗では売り上げが前年を大きく上回っている」(東海=コンビニ)、「ボーナス支給時期を契機に販売量が増加」(四国=家電量販店)といった声が出ていた。
一方、食品や生活必需品の値上がりが消費者の節約志向や商品選別を促しているもようだ。「ミニトマト、キャベツ、それ以外も全体的に今までにないような価格高騰で一般の客は手が出ない状況」(北関東=青果店)との報告もあった。
2─3カ月先の景気の先行きに対する判断DIは前月から0.6ポイント低下の48.8と、2カ月ぶりに低下した。ガソリンや燃料油の値上げ、円安による物価上昇の加速などに懸念が出ている。
先行きでは、米国の大統領交代について「政策や関税の見直しによる影響を考えると景気はやや悪くなる」(中国=一般機械器具製造業)との見方があった。「物価高騰による消費減やインフルエンザなどの感染症による予約キャンセルが増加しており、売上減が見込まれる」(九州=一般レストラン)との声も聞かれた。
内閣府は先行きについて「価格上昇の影響などを懸念しつつも、緩やかな回復が続くとみている」とした。
調査期間は12月25日から31日。
*内閣府の発表資料は以下のURLでご覧になれます。
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