英GDP、5月は1.8%増にとどまる V字回復期待後退

ロイター / 2020年7月14日 19時6分

 7月14日、英国立統計局が発表した5月のGDPは前月比1.8%増加した。過去最大の落ち込みとなった4月からは回復したが、予想を大きく下振れ、V字回復期待が後退している。写真は3月18日、マンチェスターの商業施設で撮影(2020年 ロイター/Phil Noble)

[ロンドン 14日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が発表した5月の国内総生産(GDP)は前月比1.8%増加した。新型コロナウイルス感染抑制に向けたロックダウン(都市封鎖)が緩和されたことで、過去最大の落ち込みとなった4月(20.3%減)からは回復したが、予想を大きく下振れ、V字回復期待が後退している。

前年比では24.0%減。ロイターがまとめたエコノミスト予想の前月比5.5%増だった。

3─5月のGDPは前期比19.1%減、前年同期比では24.0%減だった。

スナク財務相は、GDP統計について「われわれが直面している試練の大きさを実感させる。国民が雇用や所得を心配しているのは承知している」と述べた。

同相は先週、失業抑制に向け300億ポンド(380億ドル)の追加策を発表したが、900万人以上の雇用を支えている現行の支援措置は8月から10月にかけて段階的に廃止される予定。

イングランド銀行(英中銀)は、支援措置が終了すると失業者が大幅に増加すると警告している。

英商工会議所の経済分析責任者、スレン・ティル氏は、持続的な景気回復のためには、さらに大規模な財政出動が必要になるとし、「5月の生産回復は、蓄積されていた需要が規制緩和で一部表面化したためで、純粋な回復ではないとみられる」と指摘した。

国際通貨基金(IMF)は先月、英経済が今年10%以上縮小すると予想した。

フィデリティ・インターナショナルのディレクター、トム・スティーブンソン氏は「V字回復期待が急速に後退し、2番底をつけてから回復軌道に乗ると今はみている」と述べた。

5月はGDPに占める割合の大きいサービス部門が前月比0.9%増加にとどまった。専門サービス、芸術・娯楽、商業不動産、プログラミング部門が不振だった。

一方、4月は最大の押し下げ要因だった卸売・小売は一転、最も回復に寄与した。鉱業、建設部門も予想通りの回復をみせた。

5月はコロナ規制の緩和が始まったところで、英経済の回復ペースをみるには、今後の統計を待つ必要がある。

5、6月の民間データからは景気回復の兆しがうかがえる。

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