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アジア株式市場サマリー:引け(15日)

ロイター / 2020年6月15日 20時12分

[15日 ロイター] - 中国株式市場は下落して引けた。他のアジア市場の下げに圧迫された。新型コロナウイルス流行の再発を巡る懸念が強まっている。

上海総合指数<.SSEC>終値は29.7102ポイント(1.02%)安の2890.0306。

上海と深センの株式市場に上場する有力企業300銘柄で構成するCSI300指数<.CSI300>終値は48.095ポイント(1.20%)安の3954.988。

北京市では、市内の食品卸売市場で新型コロナウイルスのクラスター(感染集団)が発生し、ここ数日感染者が急増している。

浙商証券のアナリスト、李立峰氏はノートで、新たな流行は短期的にリスク志向を抑制し、業務・生産の再開に大きく依存した市況産業を圧迫する可能性があるが、効果的な措置を考慮すれば中国経済への影響は限定的になりそうだと指摘した。

深セン証券取引所の新興企業向け市場「創業板(チャイネクスト)」総合指数<.CNT>は0.6%上昇し、終値ベースでは2月25日以来の高値で取引を終えた。

中国当局は、創業板に関する新たな上場規則を取りまとめた。手続きを簡素化するとともに、新規株式公開(IPO)の価格決定を完全に市場に委ねることを認めている点が特徴。

香港株式市場も下落して終了。

ハンセン指数<.HSI>終値は524.43ポイント(2.16%)安の2万3776.95。

ハンセン中国企業株指数(H株指数)<.HSCE>終値は176.70ポイント(1.80%)安の9655.83。

エネルギー株<.HSCIE>が2.1%安、IT(情報技術)株<.HSCIIT>が2.19%安、金融株<.HSNF>が1.97%安、不動産株が2.3%安。

15日のソウル株式市場は大幅続落。新型コロナウイルスの感染「第2波」への懸念が高まる中、5月の中国の鉱工業生産の伸びが市場予想を下回り、景気回復の足取りが依然弱いと示唆する内容だったことが嫌気された。

総合株価指数(KOSPI)は、前週末終値比101.48ポイント(4.76%)安の2030.82で終了。3月23日以来の大幅な下げとなった。

DS投資証券のアナリストは、韓国での第2波を懸念するのはやや尚早だと指摘。ただ、新たな感染者数が3桁にまで増えれば、投資家の懸念は強まる可能性があると話した。

外国人投資家は4747億ウォン(約3億9042万ドル)相当の売り越し。

15日のシドニー株式市場は続落。世界的に新型コロナウイルスの感染が再拡大するとの懸念から、3週間ぶりの安値で引けた。

S&P/ASX200指数の終値は前週末比2.2%安の5719.8と、5月25日以来の安値を付けた。

北京市当局が新型コロナの新たな感染がここ数日間で数十件確認されたと報告したことを受けて、投資家の間では、リスクの高い資産を手放す動きが広がった。米国での感染者の増加も売り材料となった。

CMCマーケッツの主任市場ストラテジスト、マイケル・マッカーシー氏は顧客向けリポートの中で「北京市での新型コロナを受けた新たな封鎖の報は、このウイルスを封じ込めるためこれまでに取られた措置が十分ではないという市場が抱いていた懸念を直接的に物語るものだ」と指摘した。

さらに、オーストラリア政府が大規模な景気刺激策とインフラ投資への支出のため、今年と来年に記録的な財政赤字になるとの見通しを示したことが、一段と投資家心理を下押しした。

金融株指数<.AXFJ>は2.3%安と、4営業日連続で下落。4大銀行は1.5─2.8%安となった。

エネルギー株指数は3.4%安。新型コロナによる需要の減少懸念で原油価格が下落したことが響いた。ウッドサイド・ペトロリアム とサントス はそれぞれ3.3%、3.9%値を下げた。

素材株指数<.AXMM>は2.3%安。5月29日以来の低水準で引けた。主要構成銘柄であるBHPグループは2.1%下落したほか、リオ・ティントも1%値を下げた。

ヘルスケア株では、バイオ製薬CSL が1.9%下落した。ただ、ヘリウス は初期診療事業を売却するとの発表を受けて21%急伸し、S&P/ASX200指数指数構成銘柄で上昇率トップとなった。

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