ミャンマー、主要都市に装甲車 抗議デモ対策で刑法修正
ロイター / 2021年2月15日 14時7分
[15日 ロイター] - 国軍が政権を掌握したミャンマーでは15日、主要都市に装甲車が配備されている。
深夜過ぎに接続が遮断されたインターネットは15日午前には復旧。各地では前日まで9日間にわたって大規模な抗議活動が繰り広げられている。
14日夜には、最大都市ヤンゴン、カチン州の州都ミッチーナ、ラカイン州の州都シットウェーに装甲車が配備された。装甲車の大規模な配備はクーデター後初めて。
15日には、大規模な抗議デモが行われているヤンゴン中心部のスレー・パゴダ付近に、警察のトラック十数台と放水車4台が配備された。中央銀行や中国大使館の前には小規模のデモ隊が集まり始めている。
国軍は14日、抗議デモに対処するため、刑法の修正を発表。政府や軍に対する憎悪を煽り立てたり、国家の安定維持を目的とした治安部隊の活動を妨害した場合は、禁錮20年の刑が科される。
治安部隊の任務遂行を妨害した場合は禁錮7年、不安をあおったり、偽情報を流した場合、また公務員を扇動した場合は禁錮3年の刑が科される。
非政府組織「国際危機グループ」のアナリストで、ミャンマーを拠点にしているリチャード・ホーシー氏は、多くの政府機関で事実上、業務がストップしていると指摘。
「重要な活動に影響が出る恐れがある。軍部は代わりのエンジニアや医師を集めることはできるが、送電施設や中央銀行に必要な人材を集めることはできない」と述べた。
ミャンマーの監視団体、政治犯支援協会(AAPP)によると、クーデター以降に拘束された人は少なくとも400人に上っている。
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