Ｇ２０議長国インド、中国など債権国に債務減免を提案へ＝関係筋

　Ｇ２０議長国のインドは、新型コロナウイルスの大流行とウクライナ戦争により困難な状況にある国について、債務の大幅減免をＧ２０に提案する方針。インド政府関係者２人がロイターに明らかにした。写真はムンバイで２０２２年１２月撮影（２０２３年　ロイター／Francis Mascarenhas）

[ニューデリー １５日 ロイター] - ２０カ国・地域（Ｇ２０）議長国のインドは、新型コロナウイルスの大流行とウクライナ戦争により困難な状況にある国について、債務の大幅減免をＧ２０に提案する方針。インド政府関係者２人がロイターに明らかにした。

インドのベンガルールで来週、Ｇ２０財務相・中央銀行総裁会議が開催される。

国際通貨基金（ＩＭＦ）は１４日、世界銀行、インド、中国、サウジアラビア、主要７カ国（Ｇ７）とオンライン会合を行うと発表した。高債務国の債務再編方法に関する共通の基準、原則、定義について合意を目指すとしている。

インド政府筋は、困難な状況にある国の債務を大幅に減免するよう、中国を含む貸し手を説得するための提案をまとめていると明らかにした。

中国外務省の汪文斌報道官は１４日の記者会見で「中国は途上国の債務問題を真剣に受け止めており、関連する金融機関が解決策を示すことを支持している」と指摘。「途上国の債務の大部分を占める国際金融機関と民間の債権者が債務減免の取り組みに参加すべきというのがわれわれの一貫した姿勢だ」と説明した。

関係筋の一人は米国がインドの提案の有力な支持国になるとの見方を示した。

債務を再編する場合は国際開発銀行の元本削減が含まれるべきとする中国の要求について、米財務省高官はこれまでに反対する姿勢を示している。インドの提案が国際金融機関の債務減免を求めているかどうかは明らかになっていない。