ＥＣＢ総裁「議論していない」、利下げ観測をけん制

［サンティアゴデコンポステーラ　１５日　ロイター］ - 欧州中央銀行（ＥＣＢ）のラガルド総裁は１５日、利下げはＥＣＢの検討事項ではないと述べ、市場の一部にある、２０２４年前半に利下げが開始されるとの見方をけん制した。

ラガルド総裁は記者会見で「われわれは利下げを決定、議論したわけでなく、言及すらしていない」と指摘。その上で「データ次第で、水準と度合いが重要だ」と述べた。

インフレ率をＥＣＢ目標の２％に戻すために「十分な期間」金利を高水準に維持したとし、金利決定はデータに応じて会合ごとに決定すると語った。

リトアニア中銀のシムカス総裁は利上げ終了を望むとし、「今回が最後となることを期待したい」と述べた。

ドイツのリントナー財務相は、ＥＣＢの利上げ決定は「理解できる」とし、「適度に制限的な財政政策」を追求することで中央銀行を支援するのが政府の仕事だと述べた。

このほかラトビア中銀総裁やデギンドスＥＣＢ副総裁も発言した。