加オイルサンド主要生産地に山火事迫る、6000人に避難命令

　カナダ西部で発生した山林火災は延焼地域が拡大し、アルバータ州当局が１４日、火の迫ったフォートマクマレーの近郊住民計約６０００人に避難命令を出した。フォートマクマレー周辺で１０日撮影。アルバータ州提供（２０２４年　ロイター）

David Ljunggren　Nia Williams

[１４日 ロイター] - カナダ西部で発生した山林火災は延焼地域が拡大し、アルバータ州当局が１４日、火の迫ったフォートマクマレーの近郊住民計約６０００人に避難命令を出した。

フォートマクマレーはカナダのオイルサンドの主要生産地。生産量は全国の３分の２に相当する日量約３３０万バレルに及ぶ。

同地から１５０キロ以内の地域では、サンコー・エナジーやカナディアン・ナチュラル・リソーシズ、インペリアル・オイルなど資源開発企業がオイルサンドのプロジェクトを手がけ、多くの労働者がフォートマクマレーに住む。

同州担当官によると、火勢は同日に強まり、焼失面積は１万ヘクタール（２万５０００エーカー）以上に広がったという。

フォートマクマレーでは２０１６年にも大規模な山林火事が発生し、住民９万人が避難を強いられ、この影響で日量１００万バレル以上の石油生産が停止された。

ただ現地当局によると、現在は消火態勢が当時よりも整っている。また周辺の山林は多くが焼けたままで、火勢は弱まる可能性がある。