ニューカレドニアの暴動で3人死亡、仏議会の選挙制度変更に反発
ロイター / 2024年5月15日 19時34分
5月15日、南太平洋にあるフランスの特別自治体ニューカレドニアで、選挙制度の変更に反発した暴動により3人が死亡した。写真は首都ヌメアで破壊された建物。ソーシャルメディアより(2024年 ロイター/Lilou Garrido Navarro Kherachi)
Kirsty Needham Juliette Jabkhiro
[シドニー/パリ 15日 ロイター] - 南太平洋にあるフランスの特別自治体ニューカレドニアで、選挙制度の変更に反発した暴動により3人が死亡した。
大統領府報道官は警察から提供された情報として、死亡した3人は先住民カナクの若者と明らかにした。
仏政府当局者は工業地帯で1人が射殺されているのが発見されたと発表した。ルフラン高等弁務官は、発砲したのは警察ではなく「おそらく自衛しようとした人物によるもの」との見方を示した。
店舗や学校は15日も閉鎖されたままとなった。
本国フランスのマクロン大統領とニューカレドニアのマプ自治政府大統領は、冷静になって対話するよう呼びかけた。マクロン氏は15日に危機対応会議を主宰する。政治家からは非常事態宣言を出すようマクロン氏に求める声が出ている。
フランスの国民議会(下院)は今週、ニューカレドニアに10年間住んでいるフランス系住民に地方選挙での投票を認める法案を審議した。先住民カナクの発言権が低下するとの懸念が強まり暴動に発展した。
法案はその後、賛成多数で可決され、仏政府はニューカレドニアで選挙が民主的に行われるために投票規則の変更が必要と訴えた。
マクロン大統領は上下両院の特別会議で同法案が承認される前に、ニューカレドニアの独立賛成派と反対派の間で対話を開くことを提案した。
独立派の主要政治団体、カナク社会主義民族解放戦線(FLNKS)は15日の声明で、マクロン氏の提案を受け入れると表明。「ニューカレドニアが解放への道を歩むことを可能にする」合意に向けて取り組む用意があると述べた。
ニューカレドニアは世界3位のニッケル生産地としても知られる。
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