ノルウェー中銀、政策金利据え置き 「しばらく現行水準で維持」

８月１５日、ノルウェー中央銀行は、予想通り主要政策金利を１６年ぶり高水準の４．５０％に据え置いた。写真はオスロの同行前で２０２３年４月撮影（２０２４年　ロイター／Victoria Klesty）

[アーレンダール（ノルウェー） １５日 ロイター] - ノルウェー中央銀行は１５日、予想通り主要政策金利を１６年ぶり高水準の４．５０％に据え置いた。インフレ抑制のため、政策金利をしばらく現行水準に維持する可能性が高いと表明した。

バーチェ総裁は「現在の見通し評価に基くと、政策金利は今後しばらくの間、現行水準に据え置かれる可能性が高い」と述べた。

ノルウェークローネは中銀の発表直後に下落したが、その後上昇に転じ、０８４７ＧＭＴ（日本時間午後５時４７分）時点で１ユーロ＝１１．７５クローネで取引されている。中銀の発表直前は１１．７６クローネだった。

ノルウェー中銀は６月、利下げ開始時期の予想を今年９月から来年初めに修正したが、今回は利下げ時期の予想を示さなかった。「将来の経済動向の不確実性」を指摘し、特にクローネの値動きがインフレに及ぼす影響を懸念していると述べた。

クローネは６月以降下落。一方、７月のコアインフレ率は前年比３．３％に鈍化し、中銀の予測である３．７％を下回った。ただインフレ目標の２．０％は依然、大幅に上回っている。

中銀は「次回９月の金融政策決定会合までに経済動向についてさらに情報を得られる。９月には新たな予測が公表される」と述べた。

利下げ開始時期についてはエコノミストの見方が分かれており、今年第４・四半期との見方や来年との見方が出ている。

ただ今月７─１２日実施したロイター調査では過半数のエコノミストが、年内の利下げ開始を予想。来年は４回の追加利下げがあり、来年末の政策金利が３．２５％になるとの見方を示した。

次回の金融政策発表は９月１９日。長期の金利予測も公表される。