FRB当局者、9月利下げに前向き 市場の大幅利下げ期待は後退
ロイター / 2024年8月16日 1時50分
Lindsay Dunsmuir
[29日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)の幹部2人が15日、9月の利下げに前傾姿勢を示した。一方、堅調な経済指標を受け、金融市場ではFRBの大幅利下げ期待が一段と後退した。
この日発言したのは、セントルイス地区連銀のムサレム総裁とアトランタ地区連銀のボスティック総裁。両氏はこれまで、早期利下げについて他の連銀総裁らよりも慎重だった。
ムサレム総裁はケンタッキー州ルイビルで開催されたイベントで「インフレと雇用に関するリスクのバランスは変化したようだ。金融政策の調整が適切となる時期が近づいているかもしれない」と述べた。
ボスティック総裁は15日付の英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)とのインタビューで、9月の利下げに「オープン」と述べた。また、「第4・四半期までに何かが起こる可能性はある」と語った。
ボスティック氏は今週、利下げを支持する前に「もう少しデータを見たい」と述べており、利下げに向け一歩進んだ格好だ。
市場は現在、9月の0.25%ポイントの利下げの確率を約75%と織り込んでいる。
インフレや失業保険申請件数、小売売上高に関する好調なデータを反映し、大幅な利下げ観測が沈静化していることから、FRBはインフレが鈍化する中で現行の政策引き締めを調整するという、望ましい段階的なアプローチを進めることができるかもしれない。
オックスフォード・エコノミクスの米国担当副主任エコノミスト、マイケル・ピアース氏は「消費者支出の継続的な底堅さは景気後退懸念を和らげるはずだ。徐々に減速する経済成長とインフレの組み合わせは、慎重な緩和ペースを正当化する」と述べた。
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