インド9月のインフレ率5.49%、9カ月ぶり高水準
ロイター / 2024年10月15日 9時40分
インド統計当局が10月14日に発表した9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で5.49%上昇し、伸び率は昨年12月(5.69%)以来、9カ月ぶりの高水準となった。昨年8月、ナビムンバイの市場で撮影(2024年 ロイター/Francis Mascarenhas)
Nikunj Ohri
[ニューデリー 14日 ロイター] - インド統計当局が14日に発表した9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で5.49%上昇し、伸び率は昨年12月(5.69%)以来、9カ月ぶりの高水準となった。市場予想の5.04%を上回り、8月の3.65%から拡大した。食品価格の上昇が全体を押し上げた。
インド準備銀行(中央銀行、RBI)は先週の会合で主要政策金利のレポレートを6.50%に据え置き、金融政策スタンスを中立に変更して利下げへの扉を開いていた。中銀は4%のインフレ率を目指している。
CPIの半分近くのウエートを占める食品が9.24%上昇し、8月の5.66%から拡大。9月の野菜価格は36%上昇し、8月の10.71%を大きく上回った。
一方、穀物は8月の7.31%から6.84%へ、豆類も13.6%から9.89%へそれぞれ縮小した。
エララ・セキュリティーズのエコノミスト、ガリマ・カプール氏は9月のインフレ率が拡大した要因について、天候不順でサプライチェーン(供給網)が混乱して食品価格が上昇した一方で、比較対象となる前年同月の物価が高騰していたベース効果が薄れたためだと説明した。
RBIのダス総裁は先週、悪天候や地政学的な衝突、最近の一部商品価格の上昇などによってインフレへの著しいリスクが続いていると警告していた。
2人のエコノミストによると、変動が激しい食品とエネルギーを除いたコアインフレ率は9月に3.5%となり、8月の3.3―3.4%を上回った。
中東での紛争が拡大し、主要産油国からの輸出が混乱する可能性があるとの見方から世界の原油価格は1バレル当たり80ドル前後まで上昇した。
HDFC銀行のエコノミスト、サクシ・グプタ氏は「特に植物油のような商品価格が最近上昇しているのを踏まえると、インフレの不確実性は当面続くだろう」と分析。RBIの動向については「現段階では12月の利下げの可能性は低く、商品価格圧力がどのように推移するかにかかっている可能性が高い」と指摘し、インフレ率は年内に5%未満に戻ると予想した。
季節外れの多雨もリスクとなる可能性がある。9月には平均を上回る降雨があった。10月には例年を上回る雨量が予想されているため、収穫を控えた米や大豆、豆類などの作物が被害を受ける恐れがある。
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