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オバマ前米大統領、民主バイデン氏の支持表明 党の結束図る

ロイター / 2020年4月15日 9時28分

オバマ前米大統領は14日、野党民主党の大統領候補指名獲得が確実となったジョー・バイデン前副大統領に支持を表明した。2008年11月撮影(2019年 ロイター/JIM BOURG)

[ワシントン 14日 ロイター] - オバマ前米大統領は14日、野党民主党の大統領候補指名が確実となったジョー・バイデン前副大統領への支持を表明した。

オバマ氏はビデオメッセージで「ジョー(バイデン氏)を副大統領に選んだことは私の下した最良の決定の1つで、親友になった」とし、「ジョーが現在の状況において大統領に必要とされる全ての資質を兼ね備えていると確信している」と述べた。

2020年大統領選の民主党候補指名争いは多くの候補が出馬する異例の事態となる中、オバマ氏はこれまでどの候補への支持も表明してこなかった。

バイデン氏との一騎打ちに残ったサンダース上院議員は先週、選挙戦から撤退し、13日にバイデン氏への支持を表明。その翌日にオバマ氏が長い沈黙を破り、バイデン氏支持を表明した。

オバマ氏は、危機下では大統領経験者は現職大統領を批判しないとの伝統に則り、新型コロナウイルスへの対応を巡りトランプ氏を攻撃することも、同氏に言及することもなかった。

バージニア州元知事で民主党のベテラン幹部のテリー・マコーリフ氏は「オバマ氏は知名度が高く、トランプ大統領とは全く対照的な人物であることから、(バイデン氏への)支持表明は民主党を結束させる要因となる」と述べた。

一方、共和党のトランプ陣営責任者ブラッド・パースケール氏は「オバマ氏はバイデン氏を支持する以外に選択肢がなかった。バイデン氏は自分だけでなく民主党にも恥をかかせる悪い候補だ。トランプ氏が倒す」と述べた。

米国初のアフリカ系大統領となったオバマ氏とミシェル夫人の民主党内での人気はいまも健在だ。オバマ氏からの支持表明は、特に若年層やリベラル派など、バイデン氏がこれまで支持を広げられていない層からの支持獲得を後押しする可能性がある。

再選をかけた2012年大統領選のオバマ陣営で広報官だったベン・ラボルト氏は、オバマ氏はサンダース氏を支持する若年層への訴求力があるほか、12年にオバマ氏に投票したものの次の16年大統領選で共和党トランプ氏に投票した穏健派層の支持も取り戻せると指摘。また、バイデン氏の政治資金集めやソーシャルネットワークの活用でもオバマ氏は助けになるとみる。

オバマ氏のバイデン氏支持表明で、オバマ政権の元高官や富裕層、民主党の重鎮が新たにバイデン氏支持に回る可能性もある。

オバマ氏は水面下で、民主党候補指名争いへの参加を検討する候補への指導や、指名争いから撤退を検討する候補への助言などを行っていた。

関係筋によると、オバマ氏は候補者らに対し、民主党候補が指名された際には結束するよう呼び掛けていた。最近はサンダース氏らとも協議を重ね、11月3日の大統領選に向けて民主党を最善の状態に結束させる方法を検討してきたという。

オバマ氏は、バイデン氏にも選挙戦略の主要部分で助言を行い、副大統領には自身を補う人物を選ぶように伝えたという。

*内容を追加しました。

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