中国本土の新型コロナ新規感染者は46人に減少、36人が渡航者

　４月１５日、中国国家衛生健康委員会は、中国本土で１４日に新たに確認された新型コロナウイルス感染者は４６人で、前日の８９人から減少したと発表した。このうち３６人が海外からの渡航者で、こちらも前日の８６人から減少した。１４日、武漢のショッピングセンターで撮影（２０２０年　ロイター/Aly Song）

［北京　１５日　ロイター］ - 中国国家衛生健康委員会は１５日、中国本土で１４日に新たに確認された新型コロナウイルス感染者は４６人で、前日の８９人から減少したと発表した。このうち３６人が海外からの渡航者で、こちらも前日の８６人から減少した。

残る１０人は国内での感染例で、うち８人は北東部の黒竜江省、２人は南部の広東省で確認された。

ロシアと国境を接する黒竜江省で、ロシアから帰国した中国人が新型コロナウイルスを持ち込むケースが相次いでいることを当局は問題視しており、検問所がある黒竜江省・綏芬河で国境を封鎖する措置を取った。

ロシアから入国した新規感染者は内モンゴル自治区と上海などでも確認された。

中国本土の新型コロナ感染者は累計８万２２９５人となった。死者は１人増え、３３４２人。

１４日に新たに確認された無症状の感染者は５７人で、前日の５４人から増えた。

中国当局は、咳や発熱などの臨床症状のない新型コロナ患者を感染者数に含めていない。

中国国営中央テレビ（ＣＣＴＶ）によると、北京では１４日、米国からの渡航者１人の感染が確認された。当初の検査で陰性反応が出たものの、到着の２日後に発症したという。

国家衛生健康委員会によると、１月２８日以降、無症状の感染者は６７００人以上報告されているが、うち１２９７人はその後発症、４４４４人は２８日の隔離期間後も症状が出なかった。

現在も１０００人以上が観察下に置かれているという。

１５日付の中国英字紙チャイナ・デーリーは、政府が９地域で疫学調査に乗り出した、と報じた。新型コロナウイルスの無症状感染者の規模と全体的な免疫水準を把握するためという。

中国外務省の報道官は１５日、トランプ米大統領が世界保健機関（ＷＨＯ）への資金拠出を停止すると発表したことについて、米国はＷＨＯへの義務を果たすべきだと主張。新型コロナの流行は重大な局面にあり、米国の決定は世界各国に悪影響を及ぼすとの見方を示した。

＊内容を追加しました。