欧州市場サマリー(16日)

ロイター / 2018年4月17日 4時32分

[16日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 反落して取引を終えた。

週末に起きたシリアに対する米英仏によるミサイル攻撃で市場心理が悪化したほか、最高経営責任者(CEO)が退任した広告代理店大手WPPの株安が相場の重しとなった。

米英仏がミサイル攻撃したことで、シリアを巡る米国とロシアの緊迫感が高まるとの不安が浮上した。投資家は慎重な姿勢をとった。こうした中、直近で国際関係が悪化することはないとの見方から、原油価格が下がり、エネルギー銘柄が値を下げた。石油大手のBPは1.6%、同業のロイヤル・ダッチ・シェルは0.7%それぞれ下落した。

不正疑惑があがっているマーティン・ソレルCEOの辞任を発表したWPPは6.5%下落。シティグループのアナリストらは投資家向けのメモで「幹部が変わり、同社が現在の利幅目標や配当を維持できるかは不確かだ」とした。過去1年間でWPPの時価総額の3分の1が吹き飛んだことに言及し、「バリュー」を求める投資家の買い材料となるかもしれないと付け加えた。

一方、ホテルやコーヒー店で国内最大手のウィットブレッドは7.2%上昇した。米ヘッジファンドのエリオット・マネジメントが保有比率を6%超へ引き上げたことが好感された。

<欧州株式市場> 反落して取引を終えた。米国のロシアに対する追加制裁の発表を控え、投資家は慎重な姿勢を構えた。週末は米国が率いる形で米欧諸国がシリアへミサイル攻撃に踏み切ったが、直近で軍事行動が緊迫化することはないとの見方から下落幅は限定的だった。

トランプ米政権は13日、シリアでアサド政権が化学兵器を使用したと断定し、報復として英仏との共同作戦で化学兵器関連施設3拠点をミサイル攻撃した。また、ロシアがアサド政権を支援し続けているとし、ロシア企業に対する追加制裁を発表するとした。

ロシアとの取引がある銘柄が落ち込んだ。米政権はアサド氏と化学兵器に関連した企業を標的にするとしている。金属大手ポリメタルは9.5%下落。ロシアの鉄鋼メーカー、エブラズは7.0%安だった。ロシアでの収益が大きいオーストリアの銀行大手ライファイゼンバンク・インターナショナル(RBI)は3.3%値を下げた。

決算発表も材料視された。ドイツのソフトウェアAGは6.1%下落。デジタル事業プラットフォームの第1・四半期収益が市場予想を下回った。

<ユーロ圏債券> 国債利回りが上昇した。米国主導でシリア政権に対する軍事攻撃が実施されたものの、より広範な紛争に発展することはないとの観測から、リスク資産に対する需要が低下した。

ユーロ圏の10年債利回りは1─2ベーシスポイント(bp)上昇。独10年債利回りは一時3bp上昇し、0.55%と、約3週間ぶりの高水準を付けた。終盤の取引では0.525%となっている。

このほか仏10年債、オーストリア10年債、オランダ10年債の利回りも約3週間ぶりの水準に上昇した。

トランプ米大統領は13日、シリアのアサド政権の化学兵器関連施設を標的とした精密攻撃を指示し、米英仏軍は共同で14日未明にシリアを攻撃。これについてマティス米国防長官は、アサド政権に化学兵器を再び使用させないための「1度限りの攻撃だ」と述べている。

ラボ銀行の債券アナリスト、リン・グラカム・テイラー氏は、「市場ではこれに続く攻撃は実施されないとの安心感が出ている」と指摘。このほかDZ銀行の金利ストラテジスト、ダニエル・レンツ氏は、「米中間の貿易戦争を巡る新たなニュースがないことも国債利回りの上昇につながった」との見方を示した。

米2年債利回りが約10年ぶりの水準に上昇したことを受け、米独2年債利回り格差は296bpと、1989年3月以来の水準に拡大した。

格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスが前週13日、スペインの格付けを「Baa2」から「Baa1」に引き上げたことを受け、スペイン10年債利回りと独10年債との利回り格差は71.9bpと、約1週間ぶりの水準に縮小した。

このほか、この日はスロバキアが長期債を発行している。

ロイター

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