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ボルトン前補佐官の回顧録、出版すれば違法=トランプ米大統領

ロイター / 2020年6月16日 10時8分

トランプ米大統領は15日、自身が昨年9月に解任したボルトン前大統領補佐官(写真)が政権内の内幕を描いた回顧録を出版すれば、法律に違反し、刑事責任を問われることになると語った。2月17日、ノースカロライナ州ダーラムのデューク大学で撮影(2020年 ロイター/Jonathan Drake)

[ワシントン 15日 ロイター] - トランプ米大統領は15日、自身が昨年9月に解任したボルトン前大統領補佐官が政権内の内幕を描いた回顧録を出版すれば、法律に違反し、刑事責任を問われることになると語った。

トランプ氏は記者団に対し、ボルトン氏は回顧録に機密情報を載せたと分かっており、機密情報にアクセスできた元政府当局者が本を書く際に必要な認可手続きを完了していないと発言。「大統領である私との会話はすべて極秘事項とみなす。そのため、ボルトン氏が本を執筆し、それが出版されれば、法律違反だ」とし、「刑事責任に問われる」と述べた。

一方、バー米司法長官は、司法省はボルトン氏が認可手続きを完了し、「機密情報の必要な削除」を行うよう働き掛けていると語った。

回顧録のタイトルは「The Room Where It Happened: A White House Memoir」で、来週23日に出版予定。

出版元の米サイモン&シュスターが12日に出したニュースリリースによると、回顧録はトランプ大統領の中国やロシア、ウクライナ、北朝鮮、イラン、英国、フランス、ドイツなどとのやり取りに触れるほか、トランプ氏の「一貫性に欠く政策決定プロセス」を浮き彫りにする内容で、「トランプ氏が皆に読んでほしくない本だ」という。[nL4N2DP3PF]

米国自由人権協会(ACLU)のスピーチ・プライバシー&テクノロジープロジェクトの責任者、ベン・ワイズナー氏は、トランプ政権は回顧録の出版は阻止できないとみる。「例のごとく、政権の脅しは国家安全保障とは何ら関係がなく、不祥事と恥を避けたいだけだ」と述べた。

トランプ氏は、大統領との会話を含む機密情報の公表にあたり、会話についてボルトン氏が嘘をつけば、さらに問題になると指摘した上で、ボルトン氏が一部、嘘をついた可能性があるとした。ただ、回顧録は読んでいないという。

トランプ氏はまた、この問題が法廷で争われる可能性に言及した。

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