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英企業の従業員数、新型コロナで4─5月に61.2万人減 求人も落ち込む

ロイター / 2020年6月16日 18時39分

 英企業の従業員数が新型コロナウイルス流行に伴うロックダウンを受けて4月と5月に60万人超減少したほか、求人がこれまでで最大の落ち込みとなったことが16日に公表された公的データで分かった。写真はロンドンで3月撮影(2020年 ロイター/Henry Nicholls)

[ロンドン 16日 ロイター] - 英企業の従業員数が新型コロナウイルス流行に伴うロックダウン(都市封鎖)を受けて4月と5月に60万人超減少したほか、求人がこれまでで最大の落ち込みとなったことが16日に公表された公的データで分かった。

一方、2─4月の失業率は予想に反して3.9%を維持。同じ期間における経済全体の生産高が過去最大の落ち込みとなったものの、各社は政府の雇用維持スキームを利用した。ロイターによるエコノミスト予想では、失業率は4.7%に上昇するとみられていた。

英経営者協会(IoD)のチーフエコノミスト、Tej Parikh氏は「このスキームが大量の雇用喪失を引き続き防いでいるものの、向こう数カ月で失業が急増する公算が大きい」と述べた。

同スキームは10月末まで続く予定だが、雇用主は一時的にレイオフした労働者への支払いコストを8月から負担する必要がある。多くの企業は既に、労働者の永久的なレイオフを発表している。

英労働市場は新型コロナの打撃を受けるまで強固だった。英国立統計局(ONS)によると、4月に失業した人の多くは積極的に職探しをしていないため、失業状態ではなく「非活動」状態として計上されたという。

税務データに基づく試行的な統計によると、企業の給与支払名簿に記載された人の数は4月と5月に61万2000人減少。5月単月では、過去最大の雇用喪失となった4月よりも16万3000人少なかった。

ONSによると、これにより有給従業員の数は3月よりも2.1%減少した。

また、求人件数は34万2000件減の47万6000件となり、ONSが2001年に統計を取り始めて以来、3カ月間の減少幅としては最大となった。

失業中もしくは低所得の人々向け給付金「ユニバーサル・クレジット」の申請者数は5月に52万8900人増え280万人となった。

ONSによると、2―4月の英賃金伸び率1.0%は2014年9月以来の低水準。ボーナスを除いた賃金の伸び率1.7%は15年1月以来の低水準。

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