世界的な景気回復、「不確実性著しく高い」=IMF
ロイター / 2020年6月17日 0時47分
国際通貨基金(IMF)のチーフ・エコノミスト、ギータ・ゴピナート氏は16日、2020年の世界的な経済成長率はこれまでの予想より悪化するとし、回復の道筋も「不確実性が著しく高い」との見方を示した。サンティアゴで昨年7月撮影(2020年 ロイター/Rodrigo Garrido)
[ワシントン 16日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)のチーフ・エコノミスト、ギータ・ゴピナート氏は16日、2020年の世界的な経済成長率はこれまでの予想より悪化するとし、回復の道筋も「不確実性が著しく高い」との見方を示した。
ゴピナート氏は、新型コロナウイルス感染拡大で引き起こされた経済危機は世界的なもので、先進国と途上国の双方で製造業よりサービス業が大きな打撃を受け、物価上昇率が全般的に低下しているという意味で、 過去に発生した危機とは異なる様相で展開していると指摘。金融市場が実体経済から乖離していることで、ボラティリティーが増大し、急激な調整が入る可能性が高まっているとも指摘した。
IMFは現在、世界経済は今年は3%のマイナス成長に陥ると予想しているが、ゲオルギエワ専務理事は先月、下方修正される公算が「極めて高い」と発言。IMFは今月24日に最新の世界経済見通し(WEO)を公表する。
ゴピナート氏は、感染拡大抑制策が緩和されつつある多くの国で、回復の初期の兆候が見え始めているとしながらも、感染が再び拡大し、抑制に向けたロックダウン(都市封鎖)などの措置が再導入されるリスクはなお存在していると指摘。先進国は大規模な財政政策を発動させたが、途上国にはこうした余力はなく、過去に危機に見舞われた時のように非正規部門が衝撃を吸収できていないと述べた。
その上で、抑制策実施で先送りされていた消費需要でサービス産業が急速に回復する可能性があるものの、消費者行動の変化や貯蓄率の上昇などで急速な回復は必ずしも保証できないと指摘。観光業への依存度が高い国が受ける長期的な影響が最も懸念されるとし、各国政府は縮小が予想される産業から成長産業へ労働者を再配分する政策を打ち出す必要があるとの考えを示した。
この記事に関連するニュース
-
米は債務抑制を、IMFが増税提言 経済成長・インフレ鈍化は評価
ロイター / 2024年6月28日 8時40分
-
IMFによる金融セクター評価プログラムの最終報告について…今後の金融規制の方向性
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年6月28日 7時0分
-
IMF、金融支援の第2回審査完了、約3億3,600万ドルを追加支援(スリランカ)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月20日 0時30分
-
フィッチ、フィリピン格付け「BBB」据え置き…「A」引上げのための課題は?
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年6月17日 7時15分
-
24年世界成長率2.6%に上方修正、世銀 米が好調 日本は引き下げ
ロイター / 2024年6月12日 2時14分
ランキング
-
1ソニー宮城拠点、250人削減=ブルーレイ、生産縮小
時事通信 / 2024年6月29日 15時49分
-
2「クレカタッチ」は交通系ICカードを駆逐するのか 熊本で「全国相互利用」離脱、一方で逆の動きも
東洋経済オンライン / 2024年6月29日 7時30分
-
3「押しボタン式信号」なぜ“押してすぐ青”にならないケースが? 納得の理由があった!
乗りものニュース / 2024年6月29日 16時42分
-
4作文は「理系だと苦手」「文系が得意」という大誤解 算数が得意な子は大概「作文もうまい」納得理由
東洋経済オンライン / 2024年6月29日 10時0分
-
5池袋西武とヨドバシ「売り場折半」の波紋と懐事情 北側にヨドバシ出店、西武の集客力に影響は?
東洋経済オンライン / 2024年6月29日 10時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)