米インフレ、目標に向け低下 年内利下げ適切=クーグラーFRB理事
ロイター / 2024年7月17日 5時45分
米連邦準備理事会(FRB)のクーグラー理事(写真)は16日、ここ数カ月の物価圧力の低下ペースの加速などを挙げ、このところの経済指標でインフレ率がFRBが目標とする2%に向けて低下し続けることが示されていると述べた。2023年6月撮影(2024年 ロイター/Jonathan Ernst)
Howard Schneider
[ワシントン 16日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のクーグラー理事は16日、ここ数カ月の物価圧力の低下ペースの加速などを挙げ、このところの経済指標でインフレ率がFRBが目標とする2%に向けて低下し続けることが示されていると述べた。
クグラー氏は全米企業エコノミスト協会(NABE)で行った講演で、賃金の伸びは鈍化し、労働需要はパンデミック(世界的大流行)前の水準に戻りつつあるとし、労働市場で「大幅な再調整」が見られていると指摘。
「こうした再均衡化が継続していることは、インフレ率が目標とする2%に向かって引き続き低下していくことを示している」とし、「経済状況が引き続き望ましい方向に進み、ディスインフレが一段と加速すれば、年内に金融政策の緩和を開始するのが適切になる」と述べた。
物価情勢については「年初に多少の変動があったものの、インフレは全ての部門で引き続き低下傾向にある」と言及。「供給のボトルネックは解消されつつあり、需要は緩和している」とし、「需給バランスは徐々に改善しつつある」と述べた。
さらに足元では財・サービス・住宅分野で物価上昇圧力が緩和しているとし、パンデミックに関連したインフレ急上昇が抑えられているとのFRBの自信が高まっているとした上で、インフレ率が「2%に戻るために必要な進展が見られると慎重ながらも楽観している」とした。
ただ、FRBが具体的に利下げに踏み切る時期については明言を避けた。
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