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米大手銀、第3四半期は投資銀行業務が好調 ディール・社債発行増

ロイター / 2024年10月16日 11時2分

米大手銀行の第3・四半期決算はディール(取引案件)や社債発行の増加によって投資銀行業務手数料が拡大した。写真は2023年7月、ニューヨークで撮影(2024年 ロイター/Brendan McDermid)

[15日 ロイター] - 米大手銀行の第3・四半期決算はディール(取引案件)や社債発行の増加によって投資銀行業務手数料が拡大した。各行は新規案件のパイプラインは健全だとしている。

銀行関係者は、連邦準備理事会(FRB)をはじめとする中央銀行の利下げで借り入れがしやすくなるとして、ディールへの楽観的な見方を強めている。株式市場が活況を呈し、米国経済がソフトランディング(軟着陸)するとの見通しが強まっていることも、ディールメーカーの自信を後押ししている。

大手行の株式を保有するヘネシー・ファンズのポートフォリオマネジャー、デイブ・エリソン氏は「大手銀行は中小銀行に比べて大きな多様性と優位性を持つ投資銀行業務からの収益に助けられ、予想を上回っている」と話した。

ゴールドマン・サックスの投資銀行手数料収入は前年比20%増の18億7000万ドル。パイプラインは第2・四半期末、2023年末のいずれと比べても増加したという。

バンク・オブ・アメリカ(BofA)の同収入は前年比18%増の14億ドル。アラステア・ボースウィック最高財務責任者(CFO)は「パイプラインは良好だ」と述べた。

シティグループでは、投資銀行業務が2四半期連続で明るい話題となり、主に投資適格級債券の発行が収入を31%増加させた。

<トレーディング業務はまちまち>

トレーディング業務はまちまち。株式は強気な市場に後押しされたが、債券・為替・コモディティー(FICC)が一部で足を引っ張った。

ゴールドマンのFICCトレーディング収入は、金利商品とコモディティーの低迷に引きずられ、前年比12%減の29億6000万ドル。株式トレーディング収入は18%増の35億ドルだった。

BofAのセールス・トレーディング収入は12%増の49億ドル。株式が18%増、FICCが8%増となった。

シティでは、株式トレーディング収入が32%増の12億ドルとなった一方、債券トレーディング収入は6%減の36億ドルだった。

<「アニマルスピリット」>

11日に発表されたJPモルガンの投資銀行手数料は31%増。伸び率は9月に示されたガイダンス(15%)の2倍に達した。株式がトレーディング収入を8%増加させ、従来見通しの2%増を上回った。

ウェルズ・ファーゴは、投資銀行手数料の増加と好調なトレーディング収入もあり、非金利収入が12%増加した。

グレート・ヒル・キャピタル(ニューヨーク)のトーマス・ヘイズ会長は「緩和サイクルが始まった今、アニマルスピリットが戻ってきている。トレーディングと投資銀行部門の利益は再び加速している」と述べた。

ディールロジックのデータによると、24年に世界で発表されたM&A(合併・買収)は9月30日現在で総額9090億ドル。1年前と比べ22%増となった。

インフォーマ・グローバル・マーケッツのデータによると、今年に入ってからの米投資適格債発行額は1兆3000億ドルと、1年前の時点を29%上回っている。

楽観的な見方の一方で、ディールメーカーは規制や米国の選挙、地政学的状況を警戒している。

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