コロナワクチン特許侵害と提訴、英ＧＳＫが米モデルナ相手取り

Blake Brittain

[１５日 ロイター] - 英製薬大手グラクソ・スミスクライン（ＧＳＫ）は１５日、新型コロナウイルスワクチンの「スパイクバックス」とＲＳウイルスワクチン「ｍＲｅｓｖｉａ」のメッセンジャーＲＮＡ技術に関して保有する特許権について、米バイオ企業モデルナが侵害しているとして、金額不特定の損害賠償を求めて米東部デラウェア州の連邦裁判所に提訴した。

訴えによると、壊れやすいメッセンジャーＲＮＡを体内に送り込むモデルナの脂質ナノ粒子は、ＧＳＫが既に開発していた同様技術の複数の特許権を侵害している。

モデルナの広報担当者は争う意向を表明した。

ＧＳＫは今回の提訴に先立つ４月、新型コロナワクチンを巡って米製薬大手ファイザーとドイツのバイオ企業ビオンテックを相手取って同じ裁判所に関連訴訟を提起している。

新型コロナワクチンで用いられた技術は、ファイザーやビオンテック、モデルナが絡む特許使用料関連の訴訟が相次いでおり、この中にはモデルナが２０２２年にファイザーを訴えたものがある。今回のＧＳＫのモデルナ提訴は、こうした一連の訴訟に新たに加わるものだ。