ガザ停戦合意、バイデン氏「自分の提案反映」 トランプ氏も功績主張
ロイター / 2025年1月16日 9時37分
1月15日、バイデン米大統領(写真)とトランプ次期大統領は、イスラエルとイスラム組織ハマスがパレスチナ自治区ガザでの停戦で合意したことについて、ともに自身の功績だと主張した。ホワイトハウスで撮影(2025年 ロイター/Evelyn Hockstein)
Steve Holland
[ワシントン 15日 ロイター] - バイデン米大統領とトランプ次期大統領は15日、イスラエルとイスラム組織ハマスがパレスチナ自治区ガザでの停戦で合意したことについて、ともに自身の功績だと主張した。
合意はバイデン政権による数カ月に及ぶ交渉を経たものだが、トランプ氏の特使が協力し成立した。
バイデン氏は停戦合意の発表で、最終的な合意は昨年5月に自身が示した提案の枠組みをほぼ反映した内容だと指摘した。
記者から、合意成立の功績は自分とトランプ氏のどちらがより評価されるべきかとの問いには微笑みながら「冗談だろう」と回答した。
一方、トランプ氏は、ソーシャルメディアでの声明で、自分が当選していなければこの合意は実現しなかっただろうと述べた。「この壮大な停戦合意は、11月の(大統領選の)歴史的勝利の結果としてのみ実現したものであり、これは私の政権が平和を追求し、全ての米国民と同盟国の安全を確保するための取引を交渉するというメッセージを全世界に送ったものだ」と投稿した。
トランプ氏は中東担当特使に起用するスティーブ・ウィトコフ氏をカタールのドーハに派遣し、停戦交渉に参加させた。ウィトコフ氏は合意に至るまでの最後の96時間の交渉に加わった。
バイデン政権高官は記者とのブリーフィングで、今月5日からドーハに滞在している同政権のマクガーク中東政策調整官と協力して合意実現に貢献したとウィトコフ氏の功績を評価した。
ホワイトハウスのジャンピエール報道官は、トランプ氏が停戦合意の履行を担うため、バイデン氏はトランプ氏のチームの関与を望んだと語った。
バイデン氏は、この合意は現政権による数カ月に及ぶ交渉の末に成立したと指摘し、サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)ら当局者らに感謝の意を表した。
その上で、合意はその大部分がトランプ次期政権によって実行されることになるとし「ここ数日、われわれは一つのチームとして話し合ってきた」と明らかにした。
ガザ地区への人道支援が急増するとの見通しを示したほか、人質は間もなく家族の元に帰るとも述べた。
バイデン氏は、すでに報じられている合意の概要以外については詳細を明らかにしなかったが、この合意がパレスチナの独立国家樹立の土台を築く可能性があるとの考えを示した。
※写真のキャプションを更新しました。
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