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EU、企業競争力強化へエネルギー市場統合を IMF提言

ロイター / 2025年1月16日 17時31分

 国際通貨基金(IMF)は、欧州連合(EU)企業が米中企業に対する競争力を高めるためにはエネルギーコストを下げる必要があると指摘し、EUにエネルギー市場統合を促した。写真は、稼働する風力タービン。2024年12月、スペイン、ガリシア州のダンブリアで撮影(2025年 ロイター/Miguel Vidal)

[ワルシャワ 16日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は、欧州連合(EU)企業が米中企業に対する競争力を高めるためにはエネルギーコストを下げる必要があると指摘し、EUにエネルギー市場統合を促した。エネルギー市場の統合は価格を下げるだけでなく、EUのエネルギー安全保障を高め、温室効果ガス(CO2)排出削減にも寄与すると指摘した。

IMFは20日のEU財務相理事会に向けたリポートで、2022年のロシアのウクライナ侵攻を受け安価なロシア産天然ガスがパイプライン経由で輸入できなくなったことで、EU企業の電気コストは米国の2倍に跳ね上がったと指摘。化学、鉄鋼、アルミニウム生産などのエネルギー集約産業で欧州企業の不利さが特に顕著だとした。

EU加盟国間で電力価格の差があり市場は細分化している。IMFは、越境取引を拡大し、国をまたぐ送配電網の容量を増強すれば細分化を解消できると述べた。

EU27カ国がエネルギー市場を統合すればEUとして年間約400億ユーロ(411億6000万ドル)の節減になり、投資を誘致できるとした。しかし現在のエネルギー政策は統合されたものでなく、各国政府の決定に委ねられており、協調性のない、より高価なアプローチになる恐れがあると指摘した。

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