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米ゴールドマン、第1四半期は49%減益 トレーディング収入増える

ロイター / 2020年4月16日 13時31分

米ゴールドマン・サックス・グループが15日発表した第1・四半期(3月31日まで)決算は49%の減益となった。ニューヨーク証券取引所で2018年12月撮影(2020年 ロイター/Brendan McDermid)

[15日 ロイター] - 米ゴールドマン・サックス・グループ が15日発表した第1・四半期(3月31日まで)決算は49%の減益となった。新型コロナウイルス感染拡大のあおりを受け企業向け融資の返済が滞る恐れがあるため、貸倒引当金を積み増したことなどが重しとなった。

普通株主帰属の純利益は11億2000万ドルと、前年同期の21億8000万ドルから急減。1株当たり利益は3.11ドルと、5.71ドルから減少した。リフィニティブがまとめた1株利益のアナリスト平均は3.35ドルだった。

貸倒引当金は9億3700万ドル。前年同期の2億2400万ドル、昨年第4・四半期の3億3600万ドルから急増した。ただ、引当金の水準は競合各社を大幅に下回った。JPモルガン・チェース 、シティグループ 、バンク・オブ・アメリカ(バンカメ) 、ウェルズ・ファーゴ(Wファーゴ) は消費者向け融資事業の比重が高いことから、貸倒引当金がゴールドマンの4─9倍に膨れた。

一方、ゴールドマンのトレーディング部門収入は前年同期比28%増の52億ドルと、5年ぶりの高水準となり、全体の収入に占める割合は2019年通年の40%から60%近くまで上昇した。株式・債券の引受業務を手掛ける投資銀行部門も好調だった。幹部らは、市場の活況は第2・四半期も続く可能性があるとの見方を示唆した。

利益が市場予想を下回ったにもかかわらず、株価は一時1.9%上昇し、0.2%高で通常取引を終了した。

DAデービッドソンの銀行アナリスト、デービッド・コンラッド氏は「今四半期においては非常に好ましい事業構成だった」と分析した。

デービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は金融危機後の規制強化の流れや市場のボラティリティを理由にトレーディング事業の比重を落とし、個人向け融資や富裕層向け資産管理ビジネスを拡大し、法人向け資金管理業務に参入するなどの新機軸を打ち出してきた。

第1・四半期のトレーディング事業のけん引役が何だったのかは明確ではないが、同社は通貨、債券、コモディティ、金利商品、株式・株式デリバティブのマーケットメイク業務の全てで改善がみられたと説明。住宅ローン担保証券が唯一のマイナスとなった。

投資対象として保有する株式、債券、融資、プライベートエクイティ事業の資産などについて8億9000万ドルの評価損を計上したが、トレーディング事業の好調によって相殺された。

第1・四半期は総収入が87億4000万ドルと、アナリスト予想の79億2000万ドルを上回った。4部門のうち3部門で増収となったものの、前年同期比ではほぼ横ばいだった。

営業費用は前年同期から10%増加した。

ソロモンCEOは1月、ROE(株主資本利益率)を13%、ROTE(有形株主資本利益率)を14%超とする目標を設定。第1・四半期はROEは5.7%、ROTEは6%と、ともに目標は達成できなかった。

幹部らはアナリストとの電話会見で、新型コロナの悪影響が表れる前にソロモンCEOが示した戦略的ビジョンを変更する計画はないと強調した。

*内容を追加しました。

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