米大統領、議会の強制休会を示唆 指名承認の遅れにいら立ち
ロイター / 2020年4月16日 9時23分
トランプ米大統領は4月15日、新型コロナウイルス感染拡大で議員らがワシントンを一時的に離れているために連邦判事や政府ポストの指名承認手続きが滞っていることにいら立ちを募らせ、大統領権限で議会を正式に休会させる、あるいは議員らを呼び戻す可能性を示唆した。ホワイトハウスで撮影(2020年 ロイター/Leah Millis)
[ワシントン 15日 ロイター] - トランプ米大統領は15日、新型コロナウイルス感染拡大で議員らがワシントンを一時的に離れているために連邦判事や政府ポストの指名承認手続きが滞っていることにいら立ちを募らせ、大統領権限で議会を正式に休会させる、あるいは議員らを呼び戻す可能性を示唆した。
トランプ氏はホワイトハウスでの記者会見で「議員らがワシントンを離れたまま、偽の形式上の会議を続けている現状は職務怠慢であり、国民は現在の危機下でそれを容認できない」と怒りをあらわに述べた。
米国憲法には、議会が休会日時で合意できない場合に大統領が上下両院を休会させる権限が規定されているが、実際に行使されたことはない。
議員らがワシントンにいない現状が、休会日時で合意できないという要件を満たすかどうかは不明。議会指導部はコメント要請に応じていない。
新型コロナ感染拡大を抑えるため、全米で外出が制限される中、上下両院の議員らは先月からワシントンを離れている。
両院は現在、通常の休会期間と同様、1分弱の形式上の会議を定期的に開催。この形式上の会議が続けられる限り、大統領は「休会中の任命権」を行使することが法的にできず、指名した候補の任命には上院で指名承認を得る必要がある。
トランプ氏は指名した候補の一部が数カ月にわたり承認を待っている状況に不満を抱き、議会を強制的に休会させる可能性に言及。この措置に法的問題が生じると認めた上で、裁判での勝利に自信を示した。裁判は長期間に及ぶ可能性が高い。
トランプ氏はまた、指名した候補は新型コロナ危機への対応を助けると述べたが、その理由は示さなかった。
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