米IRS、納税者向けサービスで成果強調 予算増額を改めて要望
ロイター / 2024年4月16日 10時9分
4月15日、米内国歳入庁(IRS)は大半の税が納付期限を迎えた、納税者向け各種サービスの向上は目標以上の成果を収めたと明らかにするとともに、議会に対して十分な予算配分を続ける必要性を改めて訴えた。写真は所得税申告書。ニューヨークで2010年4月撮影(2024年 ロイター/Mike Segar)
David Lawder
[ワシントン 15日 ロイター] - 米内国歳入庁(IRS)は大半の税が納付期限を迎えた15日、納税者向け各種サービスの向上は目標以上の成果を収めたと明らかにするとともに、議会に対して十分な予算配分を続ける必要性を改めて訴えた。
IRSは2022年のインフレ抑制法に基づく予算増額以降で2回目の確定申告期間を終えた形。同法は当初、IRS近代化や納税者向けサービス拡充、徴税強化のため10年間で800億ドルを拠出することを提示。その後、野党共和党が予算額を600億ドルに削り、IRSの年間運営予算についてはなお議会で議論が続いている。
こうした中でIRSは、納税者向けサービスの改善や申告書類提出のデジタル化などに注力し、例えば納税者からの問い合わせ電話の平均待ち時間は昨年の4分から3分に短縮された。予算増額措置がなかった22年の平均待ち時間は28分だった。
問い合わせ電話件数は昨年比で100万件近く増加したにもかかわらず、待ち時間短縮を実現した形で、実際に手助けをすることができた比率も88%と目標の85%を上回った。航空会社や銀行などで広く普及している折り返し電話機能も新たに導入し、合計待ち時間を140万時間節約できたという。
IRSは5000人強の人員を採用し、電話や対面方式で納税者を支援するとともに、申告書類提出のデジタル化を推進。ワーフェル長官は、これは納税者向けサービスとして適切な規模だと説明しつつも、退職に伴う補充を続けていかなければならないと述べた。
その上でワーフェル氏は、予算が上積みされてもIRSは納税者向けサービスや複雑なパートナーシップ経営企業の監査に対応しながらシステムを近代化していくための人員の採用を維持する十分な資源を確保できておらず、年間予算のさらなる増額は不可欠だと強調した。
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