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英、総額4200億ドルの企業支援策を発表 融資保証や税支払い凍結

ロイター / 2020年3月18日 8時32分

英政府は17日、新型コロナウイルスの感染拡大で影響を受け苦境に陥っている企業に対する3300億ポンド(3990億ドル)の融資保証を含む一連の支援策を発表した。代表撮影(2020年 ロイター)

[ロンドン 17日 ロイター] - 英政府は17日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で資金難に陥っている企業に対する総額3500億ポンド(4220億ドル)の支援策を発表した。3300億ポンドの融資保証と計200億ポンドの税支払い凍結や助成金などの措置で構成される。

スナク財務相は企業支援に向け「あらゆる手段を尽くす」決意だとあらためて表明。必要ならば経営難に陥っている小売店やバー、空港運営会社を助けるための追加措置を講じると述べた。

同相はジョンソン首相との共同記者会見で「今はイデオロギーや正統主義などにこだわる時ではない。今は勇気を持って大胆に行動する時だ」と強調した。

英国内の新型コロナ感染による死者数はこの日、16人増え、71人になった。

国内総生産(GDP)の15%に相当する融資保証に加え、固定資産税の支払い凍結の対象を小売、接客業、レジャー業の全企業に広げると表明。

これらの企業に対する現金での助成金の支払いなども表明。航空各社、および空港運営各社に対する支援も検討するとした。

銀行と金融機関には、支払いが困難になっている人々に住宅ローン返済を3カ月猶予するよう要請する考えを示した。

英シンクタンクの財政研究所は、スナク財務相は「さらなる措置を打ち出す」必要があると指摘。JPモルガンのエコノミスト、アラン・モンクス氏は融資保証を除くと、英国の今年の刺激策の規模は「現在起きている経済ショックに比べると小さく見えるだろう」と述べた。

これとは別にイングランド銀行(英中央銀行)は財務省と共同で基金を新設し、英経済に「大きく貢献している」投資適格級の企業から最長1年物のコマーシャルペーパーを買い入れると発表した。

英中銀は11日、政策金利を0.75%から0.25%に引き下げる緊急利下げを実施。その後16日に就任したベイリー新総裁は同日、新型ウイルスの世界的な感染拡大で英経済が衝撃を受けた場合、中銀は「速やかに」追加措置を取ると確約した。

市場では英中銀は3月26日に予定される金融政策委員会前に追加利下げを決定するとの観測が出ている。このほか、4350億ポンドの国債買い入れプログラムも拡充されるとの見方も出ている。

*内容を追加しました。

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