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NY市場サマリー(17日)

ロイター / 2020年3月18日 7時10分

[17日 ロイター] - <為替> ドルが上昇した。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で経済が行き詰まるとの懸念が払拭されない中、流動性が高いと見なされているドルに買いが入る展開となった。

米連邦準備理事会(FRB)は15日に開いた緊急会合でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を100ベーシスポイント(bp)引き下げ、0─0.25%とすることを決定したほか、今後数週間にバランスシートを少なくとも7000億ドル拡大すると表明した。[nL4N2B80HG]

他の主要中銀も緊急措置を取っているが、これまでのところ流動性逼迫や市場でみられているパニックの改善には至っていない。

終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数<=USD>は1.63%上昇の99.72。スコシアバンク(トロント)の首席外為ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は「ストレスが高まっていることでドル相場が押し上げられている」と述べた。

FRBはこの日、新型ウイルス危機によるクレジット市場の緊張緩和に向け、2008年の金融危機時に導入したコマーシャルペーパー・ファンディング・ファシリティー(CPFF)の再導入を発表。声明で「緊張下において円滑な市場の機能を確実にし、家計や企業、幅広い雇用を支える信用を供与する」と表明した。[nL4N2BA4KX]

市場は新型ウイルスの感染拡大の影響の緩和に向け各国政府が新たな財政刺激策を打ち出すか注目。米国ではこの日、トランプ大統領が国民に小切手を支給する計画を明らかにしている。[nL4N2BA4ML]

この日発表の米経済指標では、2月の小売売上高が前月比0.5%減と、市場予想の0.2%増に反して落ち込み、減少率は2018年12月以来最大となった。[nL4N2BA4F4]

ユーロ/ドル は1.77%安の1.098ドル。ドル/円 は1.82%高の107.78円。

豪ドル は対米ドルで2.42%下落し、1豪ドル=0.5969米ドルと、2003年以来の安値を付けた。3月9日からの下落率は10%を超えている。

オーストラリア準備銀行(RBA、中銀)が3月3日に開いた理事会の議事要旨によると、理事会は新型ウイルスの感染拡大を「前例のない」事態と認識し、「豪経済を支援するため金融政策をさらに緩和する用意がある」とした。[nL4N2BA0CV]

<債券> 米10年債利回り が1%台を回復した。米FRBがコマーシャルペーパー・ファンディング・ファシリティー(CPFF)を再び導入すると発表したことを受け米株式が上昇し、安全資産である国債への需要が低下した。

10年債利回りは前日終盤の0.728%から1.067%に上昇し、3月3日以来の水準。

ナショナル・アライアンス・セキュリティーズのアンドリュー・ブレナー氏は「財政刺激策が予定され、FRBがコマーシャルペーパー市場を支援している。これで株式市場が前向きになるか分かるだろう」と述べた。

FRBは15日に、米経済を刺激し金融市場の流動性を確実にするため、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を100ベーシスポイント(bp)引き下げ、0─0.25%としたほか、今後数週間にバランスシートを少なくとも7000億ドル拡大すると表明した。

エバーコアISIの債券ストラテジスト、スタン・シプリー氏は「少なくとも年内には世界の終焉が訪れないという自信がいくらか出てきた」とし、金融当局がかなり迅速に可能な対応を打ち出しているようだと述べた。

終盤の30年債利回り は1.679%。前日は1.324%だった。2年債利回り は前日の0.36%から0.494%に上げた。

ただ、TDセキュリティーズのシニア金利ストラテジスト、ゲンナディー・ゴールドバーグ氏は、FRBが国債買い入れを拡大しているものの、流動性の問題はまだ解決されていないと指摘した。

<株式> 大幅反発。ダウ平均は5%超、ナスダックとS&P総合500種は約6%上昇して取引を終えた。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)による悪影響の抑制に向けた米FRBの流動性供給策が支援材料となった。

前日は、米株式相場は1987年以来の大幅な下げを記録していた。

ウェルズ・ファーゴ・インベストメント・インスティチュートのトレイシー・マクミリオン氏は「FRBが進んで介入し、大幅な行動に出たことは好感され、市場参加者への重要なシグナルとなった」と述べた。

しかし、S&Pはこの日は堅調に推移したものの、前日には12%急落。2月19日に記録した終値での最高値からは約25%値下がりしており、アナリストの多くは一段のボラティリティを予想している。

<金先物> 安値拾いの買いが入り、6日ぶりに反発した。

4月物の清算値は前日比39.30ド ル(2.64%)高の1オンス=1525.80ドル。

前日は、新型コロナウイルスの世界的流行でリセッション(景気後退)懸念が強まる中で米株式相場が暴落。安全資産とされる金は損失補填(ほてん)の売りにさらされ、3カ月ぶりの安値を付けていた。この日は急速に売られ過ぎたとの見方から安値拾いの買いや持ち高調整目的の買い戻しが入り、相場を支えた。

また、米FRBは17日、一般企業の資金繰りを支援する特別制度を再導入すると発表した。FRBで金融調節を担うニューヨーク連邦準備銀行は短期金融市場への資金供給を拡充。新型コロナをめぐる金融当局の対応が金利を生まない資産である金塊への資金流入を後押しした面もある。

金塊現物相場は午後1時半現在、32.650ドル高の1524.595ドル。 

<米原油先物> リセッション(景気後退)懸念が重しとなり、大幅続落した。

米国産標準油種WTIの中心限月4月物の清算値は、前日比1.75ドル(6.10%)安の1バレル=26. 95ドルと、前日に続き2016年2月中旬以来約4年1カ月ぶりの安値水準となった。5月物の清算値は1.67ドル安の27.33ドル。

新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済が停滞し、エネルギー需要が減退するとの警戒感が広がる中、原油の売り圧力が強まった。相場は清算値確定間際に深押しされ、26ドル台に下落した。英調査会社IHSマークイットのリポート(16日発表)では、今年前半の世界の石油余剰が過去最大規模に積み上がると予想しており、需給不均衡への不安が台頭した。石油輸出国機構(OPEC)盟主のサウジアラビアとOPEC非加盟のロシアの増産による「価格戦争」への懸念も引き続き重しとなっている。

市場の次の注目材料は、米官民が17日夕、18日午前に発表する週間在庫週報。ロイターの拡大版調査によると、13日までの1週間の米原油在庫は前週比330万バレル増と、8週連続で積み増しとなる見込み。一方、ガソリン在庫は290万バレル減、ディスティレート(留出油)在庫は200万バレル減と予想されている。

ドル/円 NY終値 107.67/107.70

始値 107.02

高値 107.86

安値 106.72

ユーロ/ドル NY終値 1.0996/1.0998

始値 1.1026

高値 1.1039

安値 1.0956

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 106*28.00 1.7056%

前営業日終値 116*21.00 1.3240%

10年債(指標銘柄) 17時05分 104*01.50 1.0686%

前営業日終値 107*12.00 0.7280%

5年債(指標銘柄) 17時05分 101*28.25 0.7370%

前営業日終値 103*03.00 0.4920%

2年債(指標銘柄) 17時05分 101*06.88 0.4985%

前営業日終値 101*15.63 0.3600%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 21237.38 +1,048.86 +5.20 <.DJI>

前営業日終値 20188.52

ナスダック総合 7334.78 +430.19 +6.23 <.IXIC>

前営業日終値 6904.59

S&P総合500種 2529.19 +143.06 +6.00 <.SPX>

前営業日終値 2386.13

COMEX金 4月限 1525.8 +39.3 <0#GC:>

前営業日終値 1486.5

COMEX銀 5月限 1249.5 ‐32.1 <0#SI:>

前営業日終値 1281.6

北海ブレント 5月限 28.73 ‐1.32 <0#LCO:>

前営業日終値 30.05

米WTI先物 4月限 26.95 ‐1.75 <0#CL:>

前営業日終値 28.70

CRB商品指数 130.2894 ‐2.4254 <.TRCCRB>

前営業日終値 132.7148

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