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トランプ米大統領、経済再開へ指針公表 州に3段階アプローチ提言

ロイター / 2020年4月17日 12時53分

 4月16日、トランプ米大統領は16日、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けている米経済の再開に向けた指針を明らかにし、各州は状況に応じて3段階で封鎖措置の解除を進めるべきとの考えを示した。ホワイトハウスで撮影(2020年 ロイター/Leah Millis)

[ワシントン 16日 ロイター] - トランプ米大統領は16日、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けている米経済の再開に向けた指針を明らかにし、各州は状況に応じて3段階で封鎖措置の解除を進めるべきとの考えを示した。

トランプ氏はホワイトハウスで行った記者会見で、州知事はそれぞれの事情に合わせて方針を調整することが可能とし、封鎖継続が必要な場合はそうすべきだと指摘。「一斉に再開するわけではなく、慎重に一歩ずつ行う」と述べた。

その上で「ロックダウン(封鎖)の長期化で米経済が不況に陥れば、公衆衛生に計り知れない広範な影響が及ぶ」とし、薬物乱用やアルコール依存症、自殺、心臓病の急増につながる恐れがあるとの見解を示した。

指針は各州に対し、3段階の経済再開プロセスを開始するにあたり、新型コロナ感染者の「減少傾向」が14日間続く状況を目安にすることを提言。封鎖措置を緩和する前に、病院が医療従事者への抗体検査を含む「強力な検査プログラム」を備えるべきだとした。

また、州は新型コロナの感染症状が見られる人や濃厚接触者を対象としたスクリーニング・検査施設を設置できる体制を整え、医療機関は独自に防護具を供給したり、感染者急増に対応できるようにすべきだとした。

経済再開の第1段階では、社会的距離に関する適切な措置が実用的でない場合、10人以上の集会は回避すべきで、不要不急の外出は最小限にし、在宅勤務が奨励されるほか、オフィスの共用エリアは閉鎖すべきとした。

学校の休校は継続すべきだが、映画館、レストラン、スタジアム、礼拝所などの大型施設は「物理的距離に関する厳格な措置」をもって再開することが可能とした。

病院は選択的な外科手術の再開が可能で、ジムも新たな措置を講じた上で再開が可能という。バーは閉鎖継続を提言した。

第2段階については「(感染)再急増の兆候がない」州・地域に適用できるとし、社会的距離に関する措置が実用的でない場合、50人以上の集会を回避するよう提言。不要不急の外出や学校再開を認める。

第3段階では職場の人員配置に関する制限を解除する。

ホワイトハウス当局者は指針について、保守的だと述べ、大統領の新型コロナ対策チームの医療専門家らが合意した内容だと明らかにした。

トランプ氏は経済再開を巡り、決定権は州知事ではなく自身にあると述べ、知事らと対立していた。

トランプ氏は、条件を満たす州は17日から経済再開に向けた第1段階に移行することが可能だとし、約29州が間もなく経済を再開できるとの見方を示した。

野党民主党のペロシ下院議長や、11月の大統領選に向けて党の候補指名を確実にしたバイデン前副大統領は、ウイルス検査が経済再開の鍵を握ると主張。

ペロシ下院議長は「ホワイトハウスのあいまいで一貫性に欠ける説明文書は、大統領が科学者の意見を聞き入れて全土で迅速なウイルス検査を行うことを怠ったことに対して、何の埋め合わせにもなっていない」と批判した。

バイデン氏はCNNのインタビューで、大統領が発表した指針について「これは計画とは言えない。トランプ氏がやったことは、一種の賭けだ」と一蹴した。

オバマ前政権でエボラ熱対策を統括したロン・クレイン氏はツイッターへの投稿で「これは計画ではない。単なるパワーポイント(プレゼンテーション)だ」と批判。ウイルス検査体制強化に向けた準備や、経済再開の条件とする感染状況に関する具体的な基準が盛り込まれていないと指摘した。

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