抗炎症薬「デキサメタゾン」、重症のコロナ感染症に効果=英研究
ロイター / 2020年6月17日 14時31分
英国の研究チームは16日、ステロイド系抗炎症薬の「デキサメタゾン」が新型コロナウイルス感染症が重症化して呼吸補助が必要になっている患者の回復に大きな効果が確認されたと発表した。ブリュッセルで撮影(2020年 ロイター/YVES HERMAN)
[ロンドン 16日 ロイター] - 英国の研究チームは16日、ステロイド系抗炎症薬の「デキサメタゾン」が新型コロナウイルス感染症が重症化して呼吸補助が必要になっている患者の回復に大きな効果が確認されたと発表した。同薬は安価ですでに幅広く利用されており、治療の「重要なブレークスルー」になるとしている。
ただ、呼吸補助の必要がない患者に対する効果は確認されなかった。
研究結果を発表したのは、英国の新型ウイルス感染症治療薬の無作為化臨床試験「リカバリー」の共同責任者を務めるオックスフォード大学のマーティン・ランドレイ教授。デキサメタゾンの投与で新型ウイルス感染症(COVID-19)が重症化した患者の死亡率が約30%低下した。
ランドレイ教授はテレビ会議形式で実施した記者会見で「人工呼吸器を装着、もしくは酸素吸入を受けているCOVID-19患者にデキサメタゾンを投与すれば、命を救える可能性がある。極めて低いコストでの救命が可能になる」と述べた。
同教授によると、約50英ポンド(63.26ドル)相当のデキサメタゾンで8人の患者を治療できる。
研究チームは、デキサメタゾンの投与を受けた約2100人の患者と、投与を受けなかった約4300人の患者を比較。ランドレイ教授によると、人工呼吸器を装着している患者では8人に1人、酸素吸入を受けている患者では25人に1人が生存する可能性が示された。
*カテゴリーを追加して再送します。
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