トランプ氏が習近平氏に再選支援要請、ボルトン氏著書で暴露
ロイター / 2020年6月18日 7時59分
ボルトン前米大統領補佐官(国家安全保障担当)は近く出版予定の著書で、トランプ大統領が昨年6月に中国の習近平国家主席と会談した際、自身の再選の支援を要請していたと明かしている。政権の内幕を描いた著書の抜粋が17日、ワシントン・ポスト、ニューヨーク・タイムズ、ウォールストリート・ジャーナルの3紙に公表された。写真はボルトン氏(左)とトランプ大統領(右)。2019年2月、ワシントンのハワイとハウスで撮影(2020年 ロイター/Leah Millis)
[ワシントン 17日 ロイター] - ボルトン前米大統領補佐官(国家安全保障担当)は近く出版予定の著書で、トランプ大統領が昨年6月に中国の習近平国家主席と会談した際、自身の再選の支援を要請していたと明かしている。政権の内幕を描いた著書の抜粋が17日、ワシントン・ポスト、ニューヨーク・タイムズ、ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の3紙に公表された。
ボルトン氏は「驚いたことに(習氏との会談)当時、トランプ氏は話題を次期大統領選に転換し、中国の経済力の大きさをほのめかしながら、再選を確実にするための手助けを習氏に懇願していた。トランプ氏は米国の農家の票と、中国による大豆や小麦の購入増がもたらす選挙への影響がいかに重要かを強調した」と述べた。
またボルトン氏は、野党・民主党がトランプ氏の弾劾調査を、いわゆるウクライナ疑惑に絞って進めたのが間違いだったと指摘。WSJによると「トランプ氏の外交政策全般にわたってもっと時間をかけて組織的に調べていれば、弾劾裁判の結果は違ったものになっていた可能性は十分にあった」と主張している。
民主党が多数派を占める下院はトランプ氏の弾劾決議を可決したが、その後与党・共和党が優勢な上院で行われた弾劾裁判で同氏の無罪評決が出された。
ワシントン・ポストは、米軍によるベネズエラ侵攻という選択肢をトランプ氏が「素晴らしい」と評価し、ベネズエラは「事実上米国の一部」と発言していたと、ボルトン氏が暴露していることも伝えた。
さらに同紙によると、2018年の米朝首脳会談中にボルトン氏は、ポンペオ国務長官からトランプ氏をののしるメモを受け取っていたという。
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