FRB、銀行の配当制限巡り月内に決定 ストレステストの詳細も公表
ロイター / 2020年9月18日 7時43分
[ワシントン 17日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は17日、銀行の配当制限を継続するかどうか9月末までに決定する方針を示した。また、次回の銀行ストレステスト(健全性審査)で用いる深刻なリセッション(景気後退)シナリオについて明らかにした。
次回のストレステストは今年2回目となるが、FRBはこれについて、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に伴う不透明感が続いていることを踏まえると、銀行の健全性を継続的に審査する必要があるとしている。結果は年内に公表する。
次回の審査では、パンデミックの影響を踏まえた分析で対象34行個別の結果が初めて公表される。
前回6月は、パンデミックに関連した分析については全体の結果を公表するにとどめ、各行個別の結果は公表されなかった。審査結果と併せ、FRBは銀行の自社株買いを禁止するとともに、第3・四半期の配当支払いに上限を設けることも発表していた。
FRBは17日、銀行の自己資本維持のためこれらの措置を第4・四半期も継続するかどうか今月中に決定する方針を示した。
FRBのクオールズ副議長(金融規制担当)は声明で「今後数四半期を巡る不透明感は依然として異例なほど高い」とした上で、追加審査により大手行の健全性に関するより多くの情報が得られると指摘した。
各行は次回の審査で2つの追加シナリオに合格する必要がある。1つ目は、深刻だが短期的な景気の落ち込みを想定したもので、失業率が2021年末時点で12.5%に上昇した後に急速に低下するシナリオ。
2つ目は、最初のシナリオほど深刻ではないものの、より長期にわたり低迷が続くことを想定。失業率が21年末までに11%に上昇し、その後緩慢な低下にとどまるシナリオとなっている。いずれも国内外での大幅な景気縮小を想定している。
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