ノルウェー中銀、ゼロ金利据え置き 利上げ想定時期を6カ月前倒し
ロイター / 2020年12月17日 23時40分
[オスロ 17日 ロイター] - ノルウェー中央銀行は17日、政策金利を予想通り過去最低のゼロ%に据え置いた。一方、世界経済が新型コロナウイルス流行から回復するにつれ、利上げ時期が従来想定よりも早くなる可能性があると警告した。
中銀は2022年の最初の数カ月で利上げを予定していると表明。従来の想定よりも6カ月超前倒しされた。これを受け、ノルウェークローネは対ドル、対ユーロで上昇した。
オルセン総裁は声明文で「急激な景気低迷と先行きを巡る大きな不透明感は、経済情勢が正常化している明確な兆候があるまで政策金利を据え置くことを示唆している」と説明。中銀は「政策金利見通しは現在の金利水準が向こう1年強にわたって続き、その後は経済活動が正常水準に近づくにつれて22年上半期から段階的に上昇することを示唆している」と付け加えた。
その後、ロイターに対し「22年の第1・四半期に最初の利上げが実施される可能性がある」と語った。
また、ノルウェー内外での新型コロナワクチンの展開は中銀の経済見通しの「決定的な」要因になったとし、「われわれのダウンサイドシナリオはワクチンへのアクセスを巡る障害や経済に影響を及ぼす新たな感染拡大によって特徴づけられる」と述べた。
中銀の予測では、2022年第2・四半期の利上げの確率は50%を大きく上回っている。
ノルデアのチーフエコノミストは「タカ派からのメッセージだ。ワクチン配布で景気の回復ペースが加速する可能性があり、利上げ時期の予想が半年前倒しされた」と指摘した。
18カ月以内に利上げを実施すれば、G10諸国で初の利上げとなる可能性がある。
ノルデアのチーフエコノミストは「利上げの可能性に言及し、しかも利上げ時期の予想を前倒したという点で、ノルウェー中銀は際立っている。他国の中銀はいまなお景気をどう刺激するかを議論している」と述べた。
スウェドバンクのエコノミストは経済が加速する中、早ければ21年第3・四半期にも利上げが行われる可能性があると想定。一方、ダンスケバンクは利上げ時期について第4・四半期の可能性が高いとした。
1148GMT(日本時間午後8時48分)時点のノルウェークローネは0.9%高の1ユーロ=10.49クローネ。
ノルウェー中銀は9月、政策金利が2023年末までに0.5%に引き上げられると予想していたが、今回は同年末までに1%に達している可能性があるとの見方を示した。
*内容を追加しました。
この記事に関連するニュース
ランキング
-
1ゆうちょ顧客情報を不正流用 日本郵便、かんぽの保険営業に
共同通信 / 2024年9月21日 18時30分
-
2「佐渡島の金山」世界遺産登録、経済効果585億円…政投銀が3年前の試算を上方修正
読売新聞 / 2024年9月21日 17時22分
-
3NYタイムズ「2番目に行くべき」効果か、盛岡市の外国人宿泊客数が前年比9・5倍
読売新聞 / 2024年9月21日 22時45分
-
4渋谷・おしゃれ飲食街の「インフレ」が進む"裏事情" 立ち飲みのワイン1杯1200円も躊躇なく飲む若者たち
東洋経済オンライン / 2024年9月21日 9時0分
-
5PAULの「3080円・高級モーニング」超正直な感想 フランス発ベーカリー・カフェチェーンの実力は?
東洋経済オンライン / 2024年9月21日 8時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください