日経平均は反落、高値警戒感から利益確定売りが先行
ロイター / 2021年2月17日 15時43分
東京株式市場で日経平均は反落。前日まで半月で3000円幅の上昇を記録しただけに高値警戒感が台頭しており、利益確定売りが先行する展開となった。写真は東京証券取引所内の風景。2020年10月2日に撮影。(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[東京 17日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反落。前日まで半月で3000円幅の上昇を記録しただけに高値警戒感が台頭しており、利益確定売りが先行する展開となった。ただ、押し目買い意欲も強く、大きく崩れる雰囲気は感じられない。朝方に下げた後は下げ渋り、後半は安値圏でのもみあいに終始した。
休み明けとなる16日の米国株式市場では、ダウ工業株30種が終値で最高値を更新。追加景気対策への期待を追い風に、シクリカルセクターが上昇した。ナスダック総合はIT株に売りが出て小幅安。S&P総合500種は金利上昇を巡る懸念を背景にほぼ横ばいで取引を終えた。
日本株はこれまでの上昇スピードが速かった上、前日の引け味が良くなかったために上値の重さが意識されている。国内で新型コロナウイルスのワクチン接種が始まったものの、想定されていた材料であり株価は反応薄。一方で、売り材料も見当たらず「きょうの下げは高値警戒感からくるもの。強い基調の中での循環物色の流れに変化はない」(国内証券)という。
市場では「ワクチンの普及率や長期金利の動向が相場のチェックポイントになる。経済が正常化に向かえば、低金利が長く続くとも限らず、金利の動向は注視が必要だ」(SBI証券・投資調査部長、鈴木英之氏)との声が聞かれる。
TOPIXは0.18%安。東証1部の売買代金は2兆7670億3500万円だった。東証33業種では、空運業、鉱業、石油・石炭製品などが上昇し、ゴム製品、精密機器、不動産業などの下げが目立つ。
個別では、住友金属鉱山が上場来高値を更新するなど非鉄株が上昇、伊藤忠商事など商社株が買われ、三菱UFJフィナンシャル・グループなど大手銀行株も締まった。半面、ソニーが小安く、東京エレクトロン、村田製作所などもさえない。
東証1部の騰落数は、値上がり1145銘柄に対し、値下がりが965銘柄、変わらずが84銘柄だった。
日経平均
終値 30292.19 -175.56
寄り付き 30366.82
安値/高値 30191.01─30398.20
TOPIX
終値 1961.49 -3.59
寄り付き 1963.54
安値/高値 1954.68─1967.74
東証出来高(万株) 137152
東証売買代金(億円) 27670.35
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