欧州でコロナ感染悪化、制限措置厳格化や追加接種拡大の動き相次ぐ
ロイター / 2021年11月18日 5時46分
[ベルリン/パリ/マドリード/ブリュッセル 17日 ロイター] - 欧州諸国で新型コロナウイルス感染状況が悪化している。感染者数が急増する中、感染拡大抑制に向けた措置の厳格化やワクチンの追加接種(ブースター接種)の対象を拡大する動きが広がっている。
ドイツのメルケル首相は18日に感染第4波の抑制に向けた措置を巡り各州の首相との合意を目指す。ロイターが入手した閣議向けの文書草案によると、公共交通機関や職場でのワクチン証明書もしくはコロナ検査での陰性証明の提示義務付けのほか、レジャー関連を対象とした制限措置の厳格化などが盛り込まれている。
17日の新規感染者数は5万2800人強と、1週間前から30%超急増し、過去最多を更新した。ドイツでワクチン接種を完了した人は人口の68%と、西欧諸国の平均を下回る。追加接種を受けた人も人口の5%程度にとどまっている。
新型コロナ感染の第5波に見舞われているフランスでは、1日当たりの新規感染者数が2万人を超え、8月25日以来の最多に達した。
スペインのサンチェス首相は、これまで70歳以上を対象としていたワクチンの追加接種を60歳以上に拡大すると発表した。
スペインでは人口の79%がワクチン接種を完了しているものの、新型コロナ感染率は10月終盤から着実に上昇している。
17日時点の10万人当たりの感染者数は96人と、前日の約89人から増加。しかし、オランダの同900人超、オーストリアの同1400人超と比較すると依然低水準にとどまっている。
ベルギーは感染の第4波に対応するため、感染抑制策を厳格化すると発表した。20日から10歳以上を対象に、カフェやレストランなどの屋内では着席時以外のマスク着用が義務付けられる。
また、12月半ばまでは少なくとも週4回、その後は週3回の在宅勤務を国民に義務付ける。
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